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「メガネをかけていると頭痛がする」という方へ。
メガネは視力を矯正するために便利な器具ですが、使い方によっては頭痛の原因にもなってしまいます。メガネが合わない場合にはレンズの度数やフレームを見直し、目の負担を減らす必要があります。
この記事では、メガネをかけると頭痛がする原因と対処法、頭痛を予防するためのメガネの選び方について解説します。メガネによる頭痛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
メガネをかけると頭痛がする
原因4つ
メガネが頭痛を引き起こす原因は、主に次の4つです。
- 視力にメガネの度数が合っていない
- 用途にメガネの度数が合っていない
- メガネの位置やサイズが合っていない
- フレーム・レンズが劣化している
それぞれの原因について解説します。
視力にメガネの度数が合っていない
現在の視力に対してメガネの度数が合っていないと、目のピント調節機能に負担がかかり頭痛を引き起こす場合があります。「見えにくい」「以前に比べて疲れやすい」と感じたら、度数の見直しを検討しましょう。
目がピントを調節する機能は、年齢とともに衰えていきます。メガネの購入時は度数が合っていても、次第に度数が合わなくなる場合もあります。定期的に目の検診を受け、メガネの度数が今の目に合っているかチェックしましょう。メガネをかけた後に頭痛を感じたり、視力の低下や変化が見つかったりした場合は、早めにメガネを作り替えることをおすすめします。
用途にメガネの度数が合っていない
用途にメガネの度数が合っていない場合も、目の疲れから頭痛を引き起こす場合があります。度数は「強ければ良い」というものではありません。遠くを見るのか、手元を見るのかによって、必要な度数は大きく異なります。
例えば運転用のメガネをかける際は遠くまで見える必要がありますが、読書用なら手元が見えれば十分です。遠くまでよく見えるメガネをかけて手元を見ていると、度数が強すぎる場合があります。
メガネの購入時は、必ず用途も伝えた上で用途に合わせて度数を調整してもらいましょう。
メガネの位置やサイズが合っていない
メガネが顔にフィットしていないと、レンズと目の距離が変わってしまったり、目がレンズの中心からズレたりして目に負担がかかります。また、フレームが顔に合っていない場合、テンプル(ツル)が頭やこめかみ、耳の後ろを締めつけ、頭痛の原因になります。
メガネを購入する際は、必ずフィッティングしてメガネが顔に合っていることを確認しましょう。ずれやすさや当たって痛い部分がないか、目のレンズの距離が適切か、など正面からの見た目だけでなく、装用時の不快感やズレやすさもフィッティングのポイントです。少しだけなら大丈夫、と思っていても長時間の使用で少しずつ負担が積み重なり、頭痛や目の疲れにつながることがあるため注意してください。
フレーム・レンズが劣化している
長く使用しているメガネは、フレームやレンズが劣化している可能性があります。しばらく同じメガネを使い続けている場合は、それが頭痛の原因の場合があるため、フレーム・レンズの状態をチェックしましょう。
購入時にはフィットしていても、使っているうちにフレームが歪んだりネジがゆるみ、次第にズレやすくなることがあります。変形したメガネを使い続けていると、目に負担がかかったりこめかみや耳を痛めてしまうため注意が必要です。
また、レンズも細かい傷や表面のコーティングの剥がれによってみえ方が悪くなり目の疲れから頭痛につながる場合もあります。メガネを拭いても見えにくい場合は、レンズが寿命を迎えているサインかもしれません。
合わないメガネを
使い続けるリスク
合わないメガネを使い続けていると、次のような症状を起こす場合があります。
- 頭痛の慢性化
- 吐き気、めまい、気分が悪くなる
- 疲れ目、目が痛む
- 見え方が悪くなる
- 耳や鼻の痛み、傷
- 視力の低下
症状が進行すると、治療が難しくなる場合があるため、「メガネが急に合わなくなった」と感じたら、早めに眼科を受診しましょう。
メガネをかけて頭痛がする時の
対処法
メガネをかけて頭痛がする時の対処法は、次の5点です。
- 眼鏡店で再度フィッティングしてもらう
- フレーム・レンズを交換する
- 新しいメガネに買い替える
- ストレッチやマッサージを試す
- 眼科を受診する
それぞれの方法について、詳しく解説します。
眼鏡店で再度フィッティングしてもらう
メガネが合わないと感じたら、まずは眼鏡店で再度フィッティングしてもらいましょう。多くの眼鏡店では購入時にフィッティングしており、メガネを目に合った状態に調整されています。しかし時間が経つにつれてズレが生じる場合があります。
フィッティングでは、下記がポイントになります。
- レンズと目の距離
- テンプルの幅
- メガネの高さ、位置のバランス
- 鼻パッドの位置
- 耳にかかる部分の位置
多くの眼鏡店では、購入したメガネのメンテナンスにも対応しています。メガネに違和感がある場合は、まず購入した店舗に相談してみましょう。
フレーム・レンズを交換する
フレームやレンズが劣化している場合、新しいパーツに交換することで見え方が改善し、目の負担が軽くなり頭痛が改善する可能性があります。
一般的なフレームの寿命は2~10年ほど、レンズは2~4年ほどとされています。交換のタイミングのサインは以下を参考にしてください。
【フレームの替え時】
- フレームが歪んでいる
- パーツが黄ばんでいる
- メッキが剥がれている
- ネジがゆるんでいる、またはネジがきつくて回らない
【レンズの替え時】
- 度数が合わない
- 表面のコーティングが剥がれている
- レンズが黄ばんでいる
- 表面に傷がついている
- カラーレンズが退色している
素材によって寿命は異なるため、判断に迷う場合は眼鏡店に相談するのがおすすめです。
新しいメガネに買い替える
メガネが原因で頭痛が起きている場合、思い切って新しいメガネに買い替えるのも確実な改善策です。購入時のメガネが自分に合っていても、視力は年齢や生活習慣で変わりやすく、以前は合っていたメガネが合わなくなることがあります。
また、購入時は運転用として選んだが最近は室内作業が中心になった、などライフスタイルの変化により必要な度数が変わるケースもあります。
眼鏡店では、視力測定やフィッティングを行い、今のライフスタイルや利用シーンに合ったメガネを購入しましょう。
ストレッチやマッサージを試す
メガネの調整だけでなく、ストレッチやマッサージでこまめなケアを行うと、目の疲れによる頭痛を軽減できる可能性があります。
目の周りには目の疲れに効くといわれるツボがあり、優しくマッサージすると血流が改善し疲労回復が期待できます。目周りの皮膚はデリケートなため、マッサージする時は強く押しすぎないように注意しましょう。
また、目のストレッチをすると、目周りの筋肉をほぐすことにつながります。ゆっくりまばたきをする、目線を上下左右に動かす、目をぐるぐる回すなどの動きをするだけでも目のストレッチになります。
さらに、肩や首のストレッチも血行を促進するため、疲れ目や頭痛の軽減におすすめです。
眼科を受診する
メガネのメンテナンスやセルフケアでも頭痛が改善しない場合には、眼科の受診を検討しましょう。目の病気が原因で急に視力が低下し、目の疲れから頭痛を引き起こしているケースもあります。
また、目に異常が見つからなかった場合は、他に原因が潜んでいる可能性もあります。対策をしても頭痛が続く場合や、気になる症状がある場合には、内科などの医療機関を受診してください。
頭痛を予防!快適に使える
メガネ選びのポイント
頭痛を予防するには、自分に合ったメガネを選ぶ必要があります。
メガネ選びのポイントを2点、解説します。
- 顔のパーツに合ったメガネを選ぶ
- 目の負担を軽減できるレンズを選ぶ
上記を意識して、快適に使えるメガネを選びましょう。
顔のパーツに合ったメガネを選ぶ
自分に合ったメガネを選ぶには、レンズの度数だけでなくフレームも大切なポイントです。メガネが顔のパーツに合っていないと、顔に負担がかかり頭痛の原因になります。
メガネのフィッティング時に気をつけるべきポイントを、まとめました。
- 顔に対するメガネの縦幅・横幅
顔の立て幅(眉~アゴ)に対して、メガネの縦幅は3分の1に収まり、顔の横幅のうち最も広い部分と、フレームの横幅が同じくらいになるとベストなバランス - 黒目とメガネのバランス
フレームがずれることなく、黒目がレンズの中心にくる - 耳とテンプルの位置
横から見た時、テンプルが耳の位置に沿って曲がり、メガネをかけていて耳に違和感がない
目の負担を軽減できるレンズを選ぶ
レンズの中には、目の負担を軽減できるものがあります。用途に合ったレンズを取り入れ、目の疲れを防ぐ方法もあります。レンズの種類と特徴を表にまとめました。
ブルーライトカット
- 用途:スマートフォン、パソコンなど電子機器の使用時
- 特徴:デジタルスクリーンから発するブルーライトを遮断する
偏光レンズ
- 用途:アウトドア
- 特徴:乱反射する光をおさえて、眩しさを軽減する
調光レンズ
- 用途:屋内・屋外の両方でメガネを使用したい場合
- 特徴:紫外線や太陽光に合わせてレンズの色が変わり、眩しさを軽減する
UVカットレンズ
- 用途:アウトドア、普段使い
- 特徴:目に入る紫外線を遮断する
新調したメガネに関する
よくある質問
メガネを新調する際、よくある質問をまとめました。
快適な生活を送るためにも、メガネを購入する際はぜひこちらも参考にしてください。
Q1.新しいメガネに慣れるまでは頭痛になりやすい?
新しいメガネに替えた直後は、目がまだ視界に慣れておらず、頭痛が出ることがあります。これは、度数や見え方の変化に目が順応しようとして疲れやすくなるためです。
メガネを新調してから頭痛が出る場合は、無理に長時間かけ続けず、少しずつ装用時間を延ばして慣らしていきましょう。一般的な順応期間は 2〜3週間ほどが目安です。
Q2.新しいメガネで物を見る時のコツはある?
新しいメガネで物を見る時は、見たいものがレンズの中心にくるように、目だけでなく顔全体も動かすと見やすくなるでしょう。
レンズの端はどうしても歪みが出やすく、目線だけで端を見る習慣があると疲れやすくなります。
顔ごと向けるイメージで使うと、負担を減らすことができます。
まとめ
今回はメガネが頭痛を引き起こす原因と対処法、新調時によくある疑問について解説しました。メガネの度数やフィッティング、レンズやフレームの状態など、頭痛の原因には様々なものがあります。「メガネが合わない」と感じる場合は、眼鏡店で今のメガネを調整してもらうか、新しいメガネを購入しましょう。
また、急にメガネが合わなくなったり頭痛が続いたりする場合には我慢せず、眼科に相談して改善しましょう。

