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最終更新日:2023.11.24

メガネをかけると鼻が痛い!原因と対処法、日頃の注意点を解説

眼とメガネの情報室 みるラボ

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メガネをかけると鼻が痛い!原因と対処法、日頃の注意点を解説

目次

「せっかくメガネを買ったのに、かけると鼻が痛い…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。メガネは生活に欠かせないため、痛みや違和感があると、気になって勉強や仕事にまで影響する可能性があります。今回はメガネをかけると痛みが出る原因と対処法について解説します。
痛みから解放されて、快適なメガネライフを送りましょう。

メガネをかけると鼻が痛くなる
2つの原因とは

メガネで鼻が痛くなる原因は「鼻パッドの素材が合わない、調整がずれている」「メガネ自体があっていない」の2つが考えられます。
それぞれの原因について詳しく解説していきます。

鼻パッドの素材が合わなかったり、調整がずれている

鼻パッドが原因の痛みは、素材が合わないことと、調整がずれている場合の2パターンが考えられます。

鼻パッドの素材が合わない

鼻パッドの素材の種類

鼻パッドの素材の種類は、プラスチック、チタン、シリコンなど様々です。自分の肌質に素材が合わないと、痛みや赤み、色素沈着の原因になります。

調整がずれている

鼻パッドがずれている眼鏡

鼻パッドは非常に小さいですが、重要なパーツです。メガネの重みを小さな面で支えているため、角度の調整がずれると痛みが生じます。メガネを購入する際に、鼻パッドを調整してもらえますが、使用しているうちに鼻パッドが歪んでしまうことはよくあります。

メガネそのものが合っていない

テンプルの長さが顔にあっていないイメージ

顔の大きさや目、鼻、耳の位置は人によって異なります。ある程度は調整が可能ですが、メガネそのものの横幅やテンプル(耳にかける部分)の長さが顔に合わないことがあります。

例えば、テンプルの長さが足りず耳を引っ張る場合は、鼻への圧迫が強くなります。逆に長ければよいというわけではなく、長すぎてメガネがずれてしまうと摩擦による痛みが発生する可能性があります。

このようにメガネそのものが合っていない場合は、メガネの種類を変更するしか方法がありません。

原因がわからない場合は
眼鏡店で見てもらおう

自分で鼻が痛い原因が特定できない場合は、プロに見てもらうのが一番です。また、自分で原因を決めつけて自己解決しようとすると、さらに痛みが増すこともあります。特に、鼻パッドの部分は繊細な構造になっているため、無理に直そうとすると破損したり、取り返しがつかなくなることがあります。

眼鏡店に行って、痛みの場所を具体的に説明して見てもらいましょう。

鼻パットの調整や素材が
原因だった場合

鼻パッドはメガネの快適さを大きく左右します。それには、以下のような理由があります。
鼻パッドの調整と、素材が自分の肌質に合うかどうかはとても大切です。鼻パッドは小さいですが、メガネの重量を支えています。
さらに、激しく動く顔の上で、メガネが動かないようにする必要もあります。素材が原因でグリップが効かない、調整がおかしいなどの鼻パッドの不調はメガネの快適さを左右するといえます。

また、鼻の形状は人それぞれに違い、鼻パッドが当たる部分は凸凹しています。重力の加わる方向に対して、支え方は斜め方向で、支えている面も平らではありません。鼻パッドの一部分ではなく全部の面で重みを分散させて支えるには、繊細な調整が不可欠です。

鼻パッドの角度が鼻の傾斜に沿っていない場合、小さな鼻パッドの小さな一部分に重みが集中してしまいます。このことが、メガネ跡や色素沈着、痛み、赤みの原因になります。

鼻パッドが原因で痛みがある場合、鼻パッドを調整してもらう、または鼻パッドの素材をシリコンに変える方法で対処することができます。それぞれ詳しく解説します。

鼻パッドを調整してもらう

鼻パッドの調整前後のイメージ

メガネが適切な位置に留まらないことは、見え方にも影響します。なぜなら、目とメガネレンズの間の距離が変わると、視力矯正の効果が変わってしまうからです。目とメガネレンズの距離は12mmでレンズ本来の矯正効果が得られるようになっています。

矯正効果の誤差はメガネの度数が大きいほど大きくなります。この誤差が頭痛や疲れ目を引き起こす可能性があります。人間の目にはピントを調節する力があるため、合わないメガネを常にかけていると、目が疲れてしまうのです。

目は近くの物を見るときに、調節力を使ってピントを合わせています。本来なら、遠くの物を見るときには調節力は必要ありませんが、レンズの位置の変化で矯正効果に誤差が出ると、調節力を過剰に使用してしまい、頭痛や疲れ目を起こすことがあるのです。

鼻の痛みを感じていなくても、見えにくさや調子の悪さを感じる場合は眼鏡店でチェックしてもらいましょう。

鼻パッドの素材をシリコンに変更する

鼻パッドの素材イメージ

鼻パッドの素材は、交換することができます。鼻パッドが滑り、メガネがずれてしまう方にはシリコンの鼻パッドがおすすめです。

鼻パッドには、大きさ、形、素材、色などたくさんの種類があります。自分の鼻の形状や、好みに合わせて選択してください。

鼻パッドを交換するメリットには以下があります。

  • 自分の肌に合う素材に変えられる
  • グリップの良い素材にすることでメガネがずれなくなる
  • 清潔な状態を保てる

( 写真提供 : 眼鏡部品メーカーのササマタ https://www.ssmt.jp/

鼻パッドは様々な素材で製造されていますが、硬いものと柔らかいものに大きく分けられます。
シリコンなどの柔らかい素材の鼻パッドは、グリップ力があり、ずれにくい反面、汚れがつきやすく劣化が早いという特徴があります。
プラスチックなどの硬い素材の鼻パッドは、丈夫で長持ちしますが、接触部分が痛くなりやすいです。鼻の痛みに悩んでいる方は、鼻パッドの素材を変えることを検討してみてください。

鼻パッドを交換できることを知らない方は意外と多いですが、メガネよりも早く経年劣化するパーツでもあるので、気軽に眼鏡店で相談してみましょう。また、フレームによっては変更できる鼻パットの種類が限られている場合もあるため、この点も眼鏡店で相談してみましょう。

メガネ自体が合っていないと
身体の不調につながることも!

メガネ自体が合っていない場合は、頭痛や吐き気などの症状を併発する可能性があります。以下のようなメガネの状態だと、身体の不調につながることがあります。

フレームが歪んでしまっている

フレームが歪んでいるイメージ

フレームの歪みは、様々な不調の原因になります。

フレームが歪むと、以下のような状態になります。

  1. 本来なら圧迫されない部分が圧迫されて痛くなる
  2. メガネレンズの正しい効果が得られなくなる

フレームが歪んで目線がレンズの中心を通らなくなると、物がずれて見えてしまう危険性があります。これは、プリズム作用というレンズが光を曲げる力が関係しています。

適切な位置でメガネを使用しないことで、物がずれて見えてしまうと、脳や目に負担がかかり、頭痛や吐き気を起こすこともあります。

また、メガネレンズは目に近過ぎても遠過ぎても正しい効果を得られません。目とメガネレンズの距離が左右で違う、目に当たりそうなほど近いフレームの歪みは放置しないようにしましょう。

最初は体調に異常がなくても、そのままの状態で使い続けることで身体の不調につながる危険があります。

フレームサイズが顔と合っていない

メガネフレームが、顔の大きさに合っているか確認してみましょう。

  • メガネフレームに対して、顔が大きい場合 : 耳や鼻を圧迫します。
  • メガネフレームに対して、顔が小さい場合 : 鼻あてや鼻パッドが鼻を塞いでしまったり、耳がテンプルの先の部分と摩擦を起こすことがあります。

メガネフレームが、過剰に鼻の付け根や耳を圧迫すると、顔や頭への血流が滞ることも考えられます。頭痛や吐き気などの身体の不調の原因かもしれません。

自分の顔のサイズに合ったメガネフレームを選びましょう。

メガネが重たい

重たいメガネは、鼻への負担が大きくなります。

メガネがよくずれる、重いと感じる、跡が消えないというような場合は、メガネの重量が重すぎる可能性があります。メガネが重いと感じる場合には、無理せず軽いメガネの購入を検討することをおすすめします。

一体型メガネの場合は
対策が難しいので要注意!

鼻あての部分がフレームと繋がっている「一体型」のメガネ

鼻あての部分がフレームと繋がっている「一体型」のメガネは、鼻あての調整ができないため、痛みを取り除く対策が難しいです。

一体型のメガネで痛みなどの不調はあるが、フレームを気に入っているのでどうしても使用したいという方のために、対応策をご紹介します。以下のような対応ができるか眼鏡店で確認してみましょう。

  • 加工をしてもらう
    鼻あてを削り、痛みの少ない鼻あてや鼻パッドを装着できるように加工する方法があります。
  • 鼻パッドシールの相談をする
    鼻あてに直接ずれにくいパッドを貼る方法があります。

一体型のメガネで痛みなどの不調がある場合、まずは眼鏡店スタッフに相談してみましょう。

今までに鼻パッドがあるメガネを使用していて痛みがなかった方や、鼻パッドの調整で快適に過ごせた経験がある方、遠近両用メガネをご利用の方は、調整がしやすい鼻パッドのあるメガネを選んだ方が無難です。

日頃の取り扱いにも注意が必要

メガネは使用しているうちに、歪みが生じることがあります。歪みは鼻の痛みの原因になるので、日頃の取り扱いには注意が必要です。

着け外しは両手でおこなう

メガネの着け外しは両手でおこなう

メガネを片手で着け外ししていませんか?この動作はメガネの歪みの原因になります。メガネは必ず両手で着け外しをするように注意しましょう。

片手での着け外しが習慣化している場合、利き手での着け外しが多いと思います。メガネの着け外しは何度も繰り返される動作なので、毎回利き手で外しているとフレームに癖がついてしまいます。

利き手と反対の方向に斜めに歪む、フレームが開くといった歪みの原因になります。

メガネが一方向に歪むと、片方の鼻や耳だけを圧迫して痛くなってしまいます。また、目とレンズの距離にも左右差が生じ、見え方に違和感を感じたり頭痛や吐き気の原因になるので注意が必要です。

これらのことを避けるために、メガネの着け外しは両手で行うことを習慣にしましょう。

メガネが既に歪んでいるかどうかのチェックは、メガネをテーブルなどに置いて上から確認してみてください。メガネフレームが歪んでいる場合は、眼鏡店で修理の対応が可能か聞いてみましょう。

保管はケースを使用する

保管はケースを使用

メガネを他の物と一緒に保管したり、ポーチの中にそのまま入れたりしていませんか?このような扱いで、メガネが歪んでしまうことがあります。
メガネは繊細なので保管には注意してください。

【メガネ保管の手順】

  1. 折りたたむ : 左のテンプルから折りたたむように作られているメガネが多いです。
  2. レンズを上にして置く : レンズを下にしてしまうと傷がつく危険があります。
  3. ケースの中に保管する : 間違って踏んでしまったり、他の物の下敷きにならないようにしましょう。
  4. 暑すぎる場所には置かない : 高温になる場所に保管すると、メガネが変形を起こすことがあります。車の中には置きっぱなしにせず、直射日光は避けましょう。

お出かけの際も、メガネケースをカバンの中に用意しておきましょう。ベットサイドにもメガネ置きやケースを常備しておくことをおすすめします。

保管方法を徹底すれば、メガネを使用していない時間にメガネが歪んでしまうことを回避できます。

お手入れは慎重におこなう

メガネはお手入れをして、大切に使いたいですよね。汚れは洗い流してクリアな視界を保ちましょう。お手入れの方法を間違うと歪みの原因になるので注意してください。

メガネの洗浄方法

【メガネの洗浄方法おさらい】

  1. 水道水で流す
    まずはメガネについている汚れを水で流す
  2. 中性洗剤で優しくこすり洗い
    メガネ専用の洗剤を使うか、台所用中性洗剤を薄めたものでもよい
  3. ティッシュで水滴を拭き取る
    水滴をそのままにして乾燥させると、水垢がついてしまうので必ず拭く

【お手入れする際の注意点】

  • 汚れがたまると力を入れて洗わなくてはならなくなるので、こまめに洗う
  • テンプルではなく、フレームを持って洗う
  • ネジの緩みなどのガタつきを発見した場合は、眼鏡店に持って行く
  • メガネの乾拭きはやめる
    付着しているホコリや砂でレンズを傷つけてしまう危険がある

日頃のお手入れの際に、メガネに歪みやガタつきがないか確認してください。異常を発見した場合は、なるべく早く眼鏡店に持って行きましょう。

鼻だけじゃない?
耳が痛い方はこちらも参考に

メガネは鼻と耳で支えて長時間使用するため、耳にも負担がかかります。鼻は問題ないが耳が痛い…と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

メガネの使用で耳が痛い原因と対策をまとめた「メガネをかけると耳が痛い!!原因や解決法、メガネの調整方法についても解説」を参考にご覧ください。

メガネのレンズは一度キズがついてしまうと、直すことができないため、毎日の取り扱いには気を付けましょう。「メガネレンズの傷は自分で直せない!お店に頼んだ方が安心な理由を解説」の記事では、メガネの拭き方や保管方法を詳しく解説していますので、併せてチェックしてみましょう。

まとめ

今回は、メガネの使用で鼻が痛い原因と対処法についてご紹介しました。

メガネをかける人にとっては、メガネは日々の生活に必要不可欠ですが、痛みの原因や対処法がわからず、我慢している人もいるのではないでしょうか。

鼻の痛みは、鼻パッドの素材の変更や調整によって解消できることが多いです。原因がわからない場合は、眼鏡店で相談してみましょう。
また、日頃のメガネの扱い方法が間違っていることでメガネが歪んで、痛みにつながっていることがあります。本記事で紹介しているメガネの扱い方を参考にしてみてください。

眼鏡店での定期的なメンテナンスをして、快適なメガネ生活を送りましょう。

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