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最終更新日:2026.01.21

お風呂でメガネをかけたらダメ?避けるべき理由と必要な時の上手な使い方

お風呂でメガネをかけたらダメ?避けるべき理由と必要な時の上手な使い方

目次

お風呂に入る時、メガネを外すと足元やシャンプーのボトルが見えなくて不便だと感じたことはありませんか。「見えないと不安だけど、お風呂でメガネをかけると傷むって聞くし…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

一般的なメガネはお風呂の熱や湿気に弱く、使い続けると寿命を縮めてしまう原因になります。しかし、いくつかのポイントを押さえれば、メガネへのダメージを最小限におさえつつ、安全に入浴を楽しむことが可能です。

今回は、お風呂でメガネを避けるべき理由と、どうしても必要な時に役立つ上手な使い方や対策について詳しくご紹介します。視界を確保して快適なバスタイムを過ごしたい方は、ぜひ参考にしてください。

お風呂でメガネをかけたらダメ?避けたほうが良い3つの理由

お風呂でのメガネ着用は必ずしもNGではないものの、以下の3つの理由で使用を避けたほうが良いでしょう。

  • 熱によるレンズのコーティング剥がれやひび割れ
  • 金属パーツのサビやフレームの変形・変色
  • 曇りによる視界不良や火傷・ケガのリスク

ここから詳しく説明します。

熱によるレンズのコーティング剥がれやひび割れ

熱によるレンズのコーティング剥がれやひび割れ

最も大きな理由は、メガネのレンズが熱に非常に弱い点です。現在一般的となっているプラスチックレンズは、60℃程度の熱でも影響を受けるといわれています。

お風呂の湯気や熱気、サウナの高温に晒されると、レンズの基材であるプラスチックが膨張します。一方、レンズの表面に施されている「反射防止コート」や「撥水コート」などのコーティング層は、無機質な素材のため、プラスチックほど膨張しません。

「基材は膨らむのにコーティングは伸びない」という膨張率の差によって、コーティングが耐え切れずに引き裂かれてしまい、細かいひび割れ(クラック)が発生することがあります。一度クラックが入ると、さらにコーティングが剥がれ落ちたり、視界が白っぽくチラついたりしやすくなります。

クラックのダメージは修復できずレンズ交換が必要になるため、お風呂での使用は大きなリスクです。

金属パーツのサビやフレームの変形・変色

メガネフレームも、お風呂の環境によってダメージを受けることがあります。特に金属製のフレームや、蝶番(ヒンジ)・ネジなどの細かいパーツには注意が必要です。お風呂の湿気や水分、汗などが付着したまま放置されると、金属部分にサビ(錆び)が発生する原因となります。特に温泉の場合、泉質によっては硫黄成分などが金属と化学反応を起こし、一瞬で変色したり腐食したりすることもあるため、メガネをかけることは避けるほうが無難です。

また、プラスチック製のフレームであっても安心はできません。アセテートやセルロイドといった一般的な樹脂素材は、高温になると柔らかくなり、変形しやすくなる性質を持っています。お風呂の熱でフレームが歪むと、かけ心地が悪くなるだけでなく、レンズが外れやすくなるなどのトラブルにもつながります。水分が素材に浸透することで白く変色することもあり、お気に入りのデザインを損なってしまうかもしれません。

曇りによる視界不良や火傷・ケガのリスク

メガネレンズが曇っているイメージ

メガネだけでなく、身体的なケガや火傷のリスクも潜んでいます。浴室に入った瞬間、温度差と湿気によってレンズが真っ白に曇ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。視界を確保するためにメガネをかけたはずが、逆に曇って何も見えなくなり、洗い場の椅子や段差につまずいて転倒する危険性もあります。

また、金属部分が肌に触れることによる火傷にも注意が必要です。特にサウナのような高温の場所では、熱伝導率の高い金属フレームやパーツが急速に熱くなります。顔のこめかみや耳などの皮膚に直接触れることで、火傷を負う恐れがあります。

さらに万が一浴室の床で滑って転んだ際、メガネが衝撃で割れてしまい、顔に傷を負う原因にもなりかねません。安全面を考慮しても、通常のメガネでの入浴は避けるべきでしょう。

お風呂でメガネを
かけたほうが良いケース

「裸眼ではほとんど何も見えない」という方にとっては、メガネなしでの入浴自体がリスクになり得ることも事実です。ここまでお伝えしたメガネをかけたまま入浴するリスクと比較しても、周囲の状況を把握できないことによる危険性が重大な問題となることがあります。

旅先の大浴場など慣れない環境で入浴する場合

旅先の大浴場のイメージ

自宅の慣れている浴室であれば、位置関係が把握できているため裸眼でも比較的安全に入浴できるでしょう。しかし、旅行先のホテルや旅館の大浴場、はじめて訪れる銭湯などでは状況が異なり、見えにくさは大きく影響します。

慣れない場所では、予期せぬ場所に段差があったり、床の素材が滑りやすかったりすることがよくあります。また、浴槽の深さや手すりの位置も把握できていないため、視界がぼやけた状態で歩き回るのは非常に危険です。

転倒や、ほかの入浴者とぶつかるトラブルを避けるためにも、周囲の状況が見えることは重要です。このような環境では、自分や周りの人の身を守るためにも、メガネをかけて視界を確保することが優先されるべきでしょう。

小さな子供と一緒に入浴するケース

お風呂場は床が濡れて滑りやすく、子供にとっては危険いっぱいの場所です。子供が急に走り出したり、浴槽で足を滑らせたりした際に、保護者が裸眼で見えていない状態では、とっさの対応が遅れてしまう可能性があります。

また、子供がシャンプーや石鹸を誤って口に入れたりしないか、お湯の温度が熱すぎないかなど、細かな確認をするためにもクリアな視界が必要です。自分自身の安全だけでなく、守るべき子供の安全管理を最優先に考えるならば、入浴中もメガネを着用して、常に子供の様子をはっきりと見守れる状態にしておくことが望ましいでしょう。

露天風呂や景色の良いお風呂を楽しむケース

露天風呂のイメージ

温泉旅行の醍醐味といえば、美しい景色を眺めながら入る露天風呂です。しかし、視力が悪い方が裸眼で露天風呂に入ると、せっかくの絶景がただの色のかたまりとして見えてしまいます。「星空がきれい」「紅葉が美しい」と周囲の方にいわれても、メガネなしでは楽しめず、残念な思いをしたことがある方も多いでしょう。

また、露天風呂は岩場で作られていたり、足元が苔で滑りやすくなっていたりと、内湯以上に足元が不安定な場所が多いものです。景色を心ゆくまで満喫し、かつ岩場などでの転倒を防いで安全に移動するためには、メガネの着用がおすすめです。温泉成分によるメガネの腐食には注意が必要ですが、感動体験と安全を得るために、対策をした上でメガネを使用する価値は十分にあります。

お風呂でメガネが必要な時の
上手な使い方

普段使いのお気に入りのメガネをお風呂へ持ち込むにはリスクがあります。入浴時にメガネをかける場合には、少し工夫をしたり、道具を使い分けたりして対策するのがおすすめです。ここでは、メガネユーザーなら知っておきたい、お風呂での賢いメガネの使い方を4つご提案します。

使わなくなった古いメガネをお風呂専用にする

使わなくなった古いメガネのイメージ

最も手軽で実践しやすい方法は、使わなくなったメガネを再利用する方法です。新しいメガネをお風呂で使ったことでコーティングが剥がれたりしてしまうとショックですが、メインで使っていない古いメガネであれば、万が一傷んだり壊れたりしても精神的なダメージは少なくすみます。

「捨てるのはもったいないけれど、普段は使わない」というメガネが引き出しに眠っているなら、お風呂専用にするのも良いでしょう。ただし、度が弱すぎたり強すぎたりして見え方に問題がある場合は、かえって危険が伴う場合もあります。お風呂用のメガネでも「見え方に大きな支障がないメガネ」であることは確認してから使用してください。

お風呂・サウナ専用のメガネを使用する

近年では、メガネメーカー各社から「お風呂用メガネ」や「サウナ用メガネ」といった専用の商品が販売されています。これらの専用メガネは、熱に強い素材であるポリカーボネートなどをフレームやレンズに使用しており、耐熱温度が高く設定されています。

また、金属パーツを一切使用していないモデルが多いため、錆びる心配も火傷のリスクもありません。価格も比較的リーズナブルなものが多く、頻繁にお風呂やサウナでメガネを使いたい方にとっては、最も安全で快適な選択肢と言えるでしょう。

曇りにくい防曇レンズや曇り止めを活用する

曇りにくいコーティングを施したレンズとそうでないレンズの違いのイメージ

お風呂でメガネを使う際、レンズの曇りはストレスになります。入浴中の安全を確保するためには、熱に強いだけでなく、視界がクリアであることも重要です。対策としては、入浴前に市販のメガネ用曇り止めジェルを塗ったりクロスで拭いたりする方法があります。親水性の被膜を作ることで、水蒸気が結露して白くなるのを防いでくれます。

新しくお風呂用メガネを作るのであれば、最初から防曇(ぼうどん)コートが施されたレンズを選ぶのもおすすめです。最近ではメンテナンスフリーで曇りにくい性能を持続させる高機能なレンズも登場しています。曇りを防ぐことで、足元の確認がスムーズになり、転倒防止にも大きく役立ちます。

ただし、効果は湯気の量や湿度、換気の有無など入浴環境によって左右されるため注意が必要です。水滴などで成分が落ちてしまうと、効果が弱まる場合もあるため過信しすぎず活用してください。

金属不使用のフレームを選び腐食と火傷を防ぐ

手持ちのメガネが複数あり、その中からお風呂で使うものを選ぶ場合には、できるだけ金属パーツが使われていないフレームを選びましょう。チタンや形状記憶合金などは通常の使用には優れていますが、お風呂や温泉の成分、サウナの熱とは相性が良くありません。

「TR-90」などの軽量樹脂素材でできたフレームや、鼻パッドまで一体成型されているプラスチックフレームであれば破損などのリスクは減少します。金属のネジを使っていないタイプも多く、水に濡れても錆びることがありません。また、熱伝導率が低いため、サウナなどで高温になっても肌に触れて火傷をするリスクを低減できます。予備のメガネを作る際や、お風呂用として1本用意する際は、素材に注目して選ぶことが大切です。

お風呂でのメガネ着用に関する
よくある質問

お風呂でのメガネ利用に関して、よく寄せられる疑問や質問について回答しています。錆びへの懸念やコンタクトレンズとの比較など、気になるポイントに解説しているため、ぜひ参考にしてください。

Q.お風呂でメガネを使っても良い?

一般的なメガネは熱や湿気に弱く、レンズのひび割れやフレームの変形を招くため、基本的にはおすすめできません。しかし、視力が極端に悪く、温泉などはじめての場所で危険が伴う場合は、古いメガネやお風呂専用メガネを使うなど対策をした上での使用が良い場合もあります。視力や状況によって判断してください。

Q.メガネをかけてお風呂に入ると錆びる?

多くのメガネには、蝶番や鼻パッドの固定部分に小さな金属製のネジが使われており、錆びる可能性が高いです。お風呂の湿気や、入浴剤・温泉成分が付着することで、これらの金属部分にサビが発生したり、緑色の「緑青(ろくしょう)」が出たりすることがあります。

もし金属製のメガネをかけて入浴してしまった場合は、お風呂上がりに必ず真水で優しく洗い流し、水分をティッシュなどで完全に拭き取って乾燥させることが重要です。

Q.メガネではなくコンタクトレンズでお風呂は問題ない?

お風呂でのコンタクトレンズ使用は、メガネ以上に推奨されません。浴室は湿度が高いものの雑菌も多く繁殖しており、レンズに菌が付着して感染症を引き起こすリスクが高まります。

また、コンタクトレンズは水を含むと変形する性質があり、目に張り付いたり外れにくくなったりするトラブルの原因になります。風呂場ではコンタクトレンズが乾燥もしやすく目への負担が大きいため、入浴時はコンタクトレンズを外し、お風呂専用メガネなどを使用するのが安全です。

Q.サウナでメガネをかけても良い?

通常のメガネはNGですが、耐熱性のある「サウナ専用メガネ」であれば使用可能です。サウナは80℃〜100℃近い高温になるため、通常のレンズは確実にクラックが入りますし、金属フレームは高温になり火傷の危険があります。サウナで使用したい場合は、耐熱温度が高く、曇り止め加工が施された、金属不使用の専用メガネを必ず用意しましょう。

まとめ

メガネのレンズやフレームは熱や水分に弱く、基本的には入浴時の使用は避けるべきです。しかし、視界が悪いことによる転倒や事故を防ぐために、どうしてもメガネが必要なシーンもあるでしょう。そのような場合は、使い古したメガネを再利用したり、熱やサビに強いお風呂・サウナ専用メガネを活用したりすることで、愛用のメガネを守りながら安全に入浴できます。

今回の記事も参考に、正しい知識と上手な使い分けで、リラックスできる至福のバスタイムを楽しんでください。

眼とメガネの情報室 みるラボ

この記事の執筆者

眼とメガネの情報室
みるラボ編集部

目に関するの様々な悩みについての情報や解決策を発信しています。あなたの「見る」ことに対しての不安や疑問の解決のお手伝いをさせていただきます。

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