
この記事の執筆者
眼とメガネの情報室
みるラボ編集部

目次
調光レンズは、機能性だけでなくファッションアイテムとしても人気を集めているレンズです。カラーバリエーションが豊富なため、自分に最適なカラーを選ぶのに迷う方も多いのではないでしょうか。調光レンズのカラーの中でも、特にグレーとブラウンは取り入れやすく、目の疲労を軽減し、眩しさをカットする機能に優れているなどのメリットがあります。
この記事では、それぞれの特徴や見え方を比較しながら詳しく解説します。調光レンズのカラー選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
調光レンズとは何?

調光レンズとは、紫外線の量によってレンズの濃度が変化するレンズのことで、メガネとサングラス両方のメリットを兼ね備えています。紫外線の少ない室内では普通のメガネのように透明ですが、屋外など紫外線が多い場所へ行くと太陽光に反応して、段々色味が濃いカラーレンズに変化していきます。
また、調光レンズには度数を入れることができるため、メガネとサングラスを掛け替える手間が不要になり、二つで両方の機能を持つ一石二鳥の便利なアイテムです。
調光レンズの活用シーンは?

調光レンズは、日常生活の様々な場面で活躍します。例えば、室内での仕事や作業後にそのまま散歩やランニングに出かける際、わざわざメガネからサングラスに掛け替える必要はありません。また、通勤で自転車や車を使用する方にもぴったりで、外の明るさに応じて自然にレンズの濃度が変わるため、快適な視界を保てます。
たくさんの荷物で両手が塞がったり、何度も乗り換えをしなくてはならない旅行では、電車や飛行機の乗り物から屋外の観光地に行く際も、手を煩わせることはないでしょう。
調光レンズの活用がおすすめできる人の特徴
・短時間の外出が多い人
短時間の外出でメガネとサングラスを掛け替えるのが手間だと感じる方もいます。毎日散歩やランニングが日課になっていたり、こまめに買い物に行ったりする方には、調光レンズは便利です。
・普段からメガネを使用している人
普段メガネを使用している方は、運転中の眩しい場面でサングラスを着用したくても、度数が入っていなければ着用することはできません。しかし、調光レンズなら1本ですむため、掛け替えの手間だけでなくコスト面もおさえられます。
調光レンズはグレーとブラウンどちらがおすすめ?
それぞれのメリット
調光レンズには、市販のサングラスのように様々なカラーがありますが、カラーごとにカットする波長光が異なります。ここでは、代表的なカラーであるグレーとブラウンのメリットや見え方の違い、どちらがおすすめなのかをご紹介します。
調光レンズは色の違いでどのような効果がある?
調光レンズは、選ぶカラーによって防げる眩しさが変わります。紫外線の強さによってカラーの濃度が変化し、色が濃くなるほど目に届く可視光線をおさえる効果が高くなります。
ただ、ブルーやグリーンなどのカラーは、紫外線を浴びてもあまり色が濃くならないため、日差しの強い場所では眩しさを十分に防げないことがあります。眩しさもしっかりと防ぎたい場合は、グレーなど色味の濃いものを選びましょう。
また、調光レンズの濃度は紫外線の強さや温度により左右されるため、想定していたよりも発色しない場合もあります。強い紫外線を受けると発色が促進されますが、温度が高くなると発色が抑えられます。そのため、冬の時期には濃く発色し、夏の時期にはやや発色が抑えられる点には注意してください。
グレー系調光レンズの特徴とメリット
グレー系の調光レンズは、視界に映る景色に色が付かず色味の変化も少ないため、眩しさをおさえながら自然に見られるという特徴があります。長時間使用していても目が疲れにくいため、はじめて調光レンズを購入するという方におすすめです。
また、普段の散歩など日常生活から屋外レジャーまで、幅広いシーンで使いやすいというメリットがあります。どんな服装と合わせても違和感がなく、年齢や性別を問わず使いやすいカラーといえます。
ブラウン系調光レンズの特徴とメリット
ブラウン系の調光レンズは、眩しさをカットする効果に優れており、視界のコントラストをはっきりさせられるのが特徴です。そのため、炎天下で長時間屋外活動する方や、趣味や仕事でゴルフや釣りなどをする方によく選ばれています。
また、晴天だけでなく、くもりや雨の日でも視界をクリアに保ち、鮮明に見られるメリットがあります。ただし長時間使用していると目に疲れが生じることもあるため、適度に目を休ませながら使用するとさらに快適に利用できるでしょう。
色別の調光レンズの見え方
グレー系調光レンズ

グレー系の調光レンズは、視界にわずかな色味がつきますが、見え方は透明レンズとほとんど変わりません。違和感もなく、眩しさだけを効果的にカットできるため、自然な見え方を維持しながら視界を確保できるのが特徴です。
室内での作業や屋外でスポーツする際の着用など、どのようなシーンでも視界を鮮明に保つことができます。また、見え方が自然なため、ハイキングや旅行先など景色を満喫したいという方には最適です。
ブラウン系調光レンズ

ブラウン系の調光レンズは、眩しさをおさえつつ視界のコントラストをはっきりさせるため、全体的に少し赤みがかった見え方になります。コントラストがはっきりしているため、遠くの障害物や景色が見やすく、雪山でのスキーやウインタースポーツなどにもおすすめです。
また、ブラウン系はくもりや雨の日のゴルフなど、視界の鮮明さが求められるシーンにも適します。天候に左右されにくいカラーのため、様々な環境で活躍するでしょう。
ブルー系調光レンズ

ブルー系の調光レンズは、ブラウンなど暖色系の色をカットすることから、視界を明るく保ち涼しげな見え方をします。長時間使用していても目が疲れにくいため、屋外だけではなく、室内でゆっくり過ごしたい時など日常使いにおすすめです。
また、ほかのカラーに比べて顔の表情がはっきり見えるため、サングラスのように強調しすぎずクールでかっこいい印象を与えられます。
グリーン系調光レンズ

グリーン系の調光レンズは、ほかのカラーに比べるとコントラストを下げすぎないため、一番自然な見え方になります。青や赤みがおさえられていることで目が疲れにくいのが特徴です。水面の反射を強調してくれるため、釣りなどで対象物をしっかりと視認する必要があるシーンでも活躍します。また、緑を強調する効果もあるため、ゴルフの際には芝の輪郭がよりはっきりと見え、プレーがしやすくなるでしょう。
調光レンズの色を選ぶポイント
使用シーンに合わせる
強い紫外線下で使用しない方はブラウン、景色を楽しみたい方はグレーなど、それぞれのシーンに適したカラーがあります。調光レンズを使用するシーンを考えた上でレンズカラーを選ぶと、その状況での最適な見え方が手に入るでしょう。
目の快適さ
紫外線の強い屋外で長時間使用する場合、ブラウンのレンズを選択すると目に疲労を感じやすくなることがあります。長時間使用する方は目への負担が少ないグリーン系を選択するなど、目の負担やストレスのない快適さを考慮することも重要です。
ファッション性
調光レンズは機能性や快適性はもちろん、ファッションアイテムとしても活用できます。自分のスタイルや好みに合ったカラーを選ぶことでおしゃれを演出できます。着用して行く場所に適しているか考えた上でカラーを選択するのもポイントです。
調光レンズは
ダサいイメージがある?

調光レンズをインターネットで検索すると「ダサい」という言葉を目にすることがあります。
その理由として、ピンクなどの奇抜な色味に変化するものがあることや、服装との相性が合わないこと、色が変わることでフレームに合わず違和感が生じること、などがあげられます。
もし、このようなイメージを持っている方は、レンズカラーをグレーやブラウンのシンプルなカラーを選ぶと、どのような服装にも合わせやすくなります。また、レンズのサイズが大きいと、違和感も感じやすくなるため、レンズ部分が小さいフレームを選ぶとなじみやすくなるでしょう。
調光レンズに関するQ&A
調光レンズの寿命は?
一般的に、調光レンズの寿命は約3年とされています。劣化のサインとして、紫外線下でも色が変化しにくくなった、色の戻りが遅くなった、中間色から戻らなくなったなどの現象が見られることがあります。このようなサインが現れたら、買い替えのタイミングかもしれません。一度購入した眼鏡店に相談するのがおすすめです。
また、発色と退色をする頻度や紫外線を浴びる量が多い場合など使用状況によって、寿命は変わります。管理もあわせてきちんと行い、少しでも寿命を延ばすために普段から専用ケースにきちんと入れておき、紫外線が当たる場所に置かないようにしましょう。
調光レンズのお手入れ方法は?
調光レンズだからといって、普通のメガネやサングラスと異なるわけではありません。基本的には普通のメガネと同じで、汚れが気になる場合は専用のクリーナーを使用するか水洗いし、柔らかい布やティッシュで丁寧に拭きあげます。水気をしっかり取り除くことで、レンズの劣化を予防できます。また、気温が高く日が当たる車内に直接調光レンズを置いておくと、紫外線によって劣化したりコーティングが剥がれたりする原因となるため、専用のケースでしっかり保管しましょう。
まとめ
調光レンズには様々なカラーがあり、色味によって特徴やメリットも異なります。今回は、調光レンズの中でも特に人気がある「ブラウン」と「グレー」についてご紹介しました。
単に好みで選ぶだけではなく、調光レンズの使用シーンや求める性能を意識して選ぶと、自分にぴったりなカラーが見つかるでしょう。また、目への負担やストレスまで考えて選ぶと、より快適に使用できるかもしれません。
今回ご紹介した選び方を参考に、ぜひ最適な調光レンズを見つけてください。