メガネレンズ
最終更新日:2025.05.29

調光レンズの寿命や買い替え時期を紹介

調光レンズの寿命や買い替え時期を紹介

目次

調光レンズは、室内では通常のメガネとして使用でき、紫外線の多い屋外ではサングラスのように発色するレンズです。度付きのレンズも選べるため、メガネとしての機能とカラーつきレンズの機能を兼ね備えています。

調光レンズは経年劣化により、寿命は2~4年といわれています。この記事では調光レンズの寿命や買い替え時期のサイン、調光レンズを長持ちさせるコツについてご紹介します。
調光レンズに興味がある方、調光レンズつきのメガネを使っている方はぜひ参考にしてください。

調光レンズの色が変わる理由

調光レンズの色が変わる仕組み

調光レンズは、紫外線によって色が変わるレンズです。室内では通常のメガネとして見える無色のレンズですが、紫外線の多い屋外ではサングラスのように色がついて発色します。

この色の変化は、レンズに含まれる感光物質のはたらきによるものです。感光物質は光に反応して構造が変化し、紫外線が多いとレンズが濃い色になり、少ないと元の状態に戻ります。紫外線によって変化するため、車の中など、紫外線を遮断するガラス越しでは色が変わりません。

また、調光レンズは温度にも影響を受けます。気温が低い環境では発色のスピードが退色よりも早く、レンズの色が濃くなります。気温が高い環境では退色のスピードが発色よりも早く、レンズの色が薄くなります。

調光レンズの種類

調光レンズには主に「紫外線調光タイプ」と「可視光線調光タイプ」の2種類が存在します。紫外線調光タイプは、屋外の紫外線量に反応して色が変わるため、屋内ではクリアな状態を保ち、屋外ではサングラスのように濃く色づきます。一方、可視光線調光タイプは、紫外線だけでなく可視光線にも反応するため、車の中や曇天でも色の変化が期待できます。

また、近年はカラー展開や濃度のバリエーションも豊富になってきています。ブルーライトカット機能を備えたタイプも登場しており、用途や生活スタイルに合わせて選択も可能です。

調光レンズの寿命はどれくらい?

調光レンズは、一般的に使用から2〜3年ほど経過すると性能が落ち始めるとされています。使用状況や保管方法によっても異なりますが、目安として2〜4年程度が寿命と考えられており、使用開始から2〜3年をすぎた頃には買い替えを検討すると良いでしょう。

劣化の主な要因は、紫外線を浴び続けることで感光物質の反応性が低下したり、レンズ表面に傷がついたりすることがあげられます。ここからは、寿命が来た時のサインや、経年による変化などについて詳しく解説します。

寿命が来た時のサイン

調光レンズでは温度や紫外線によってレンズの色が変化しますが、経年とともにその反応に時間がかかったり、変化の度合いが弱まったりします。以下のような変化が現れたら、レンズの交換を検討しましょう。

  • 色の変化に時間がかかる
  • 以前と比べて色づきが薄く感じられる
  • 中間色のまま変わらなくなった

通常、調光レンズの発色には約3分、退色には約7分程度かかるといわれています。それ以上の時間が大幅にかかるようになった場合は、レンズが劣化している可能性があります。また、劣化した調光レンズでは感光物質の機能が低下しているため、色の変化に乏しくなります。特に紫外線の強い場所にいてもレンズの色が薄いと感じたら、劣化している可能性が高いです。

特に紫外線が強い場所にいても十分に色が変化しない場合は、感光物質が劣化している証拠です。本来は日差しの強い場面でしっかりと色が変わり、眩しさをおさえる役割がありますが、劣化したレンズではその機能が低下します。異常を感じたら無理に使い続けず、新しいレンズへの交換を検討しましょう。

調光レンズは経年変化する

調光レンズは、時間の経過とともに性能が少しずつ変化していきます。レンズの構造には、感光成分がコーティングされているものや、素材の中に混ぜ込まれているタイプがあります。レンズが紫外線を浴び続けたり、色の変化を繰り返したりすることで感光物質が徐々に劣化し、調光レンズの性能が低下します。
レンズの使用環境やメンテナンスの方法によっても、この変化のスピードには差が出るため、取り扱いには注意しましょう。

調光レンズに傷がつくと色が変わらなくなる

調光レンズの表面に傷が入ると、紫外線を受けても色が反応しにくくなり、調光レンズとしての機能が失われることがあります。

特に、表面に感光性のコーティングが施されているタイプのレンズでは、傷によってコーティングがはがれやすくなり、紫外線の影響を正しく受けとれなくなる可能性があります。その結果、レンズの色が変わらない、または変化が極端に遅くなるといった状態になります。調光レンズを長く使うためにもレンズに傷をつけないように注意してください。

調光レンズのメガネの寿命をのばすためにできること

調光レンズを少しでも長く快適に使用するためには、日常の扱いに注意することが重要です。以下のポイントを意識することで、レンズの劣化をおさえ、寿命をのばすことが期待できます。

  • 使用しない時はケースにいれて保管をする
  • 気温の高い場所を避けて保管する
  • 調光レンズに傷がつかないよう取り扱う

使用しない時はケースにいれて保管をする

ケースにいれて保管

調光レンズに含まれる感光物質は、紫外線に反応します。使用していない時間は、紫外線の届かない場所に保管することが望ましいです。室内でも、直射日光が当たる場所では紫外線の影響を受けるため、メガネを置いておく場所も注意が必要です。戸棚やメガネケースなど、光が入りにくい場所に保管することで、感光機能の劣化を遅らせることが期待できます。

気温の高い場所を避けて保管する

調光レンズに含まれる感光物質は温度の影響を受けやすく、劣化を早めることがあります。調光レンズに限らず、メガネのレンズは高温によりヒビ、傷が生じることもあるため、保管時は十分注意が必要です。
夏場の車内や暖房器具の近く、キッチン周辺など熱がこもりやすい場所にメガネを置いておくのは避けましょう。長く使いたい場合は、気温や環境に配慮するのが重要です。

調光レンズに傷が付かないよう取り扱う

レンズの表面に小さな傷がつくと、感光物質の効果が低下することがあります。そのため、取り扱う時や保管する時にも、レンズに摩擦や衝撃を与えないように注意しましょう。
特に、アウトドアやスポーツなどで調光レンズを使う時は、落下や衝撃のリスクがあるため、メガネが外れそうな環境で使う場合には、ゴーグルタイプの調光レンズを使うと外れにくく安心です。最近では、スポーツ用のメガネやゴーグルも販売されています。使用シーンに合わせて適したタイプを選ぶのも長持ちさせるポイントです。

まとめ

今回は、調光レンズの寿命や劣化の原因、レンズを長持ちさせる対策について解説しました。調光レンズの寿命は、2~4年が目安です。発色や退色が遅くなったり、色の変化が不十分になった場合は買い替えを検討しましょう。
調光レンズの寿命を長持ちさせるためには、紫外線や高温を避けること、また傷を防ぐ丁寧な取り扱いが書かせません。日頃の保管方法やメンテナンスに注意して、レンズの性能をできるだけ維持できるように調光レンズを使ってください。

眼とメガネの情報室 みるラボ

この記事の執筆者

眼とメガネの情報室
みるラボ編集部

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