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最終更新日:2025.11.27

メガネのナイロール(ハーフリム)とは?メリット・デメリットや似合う顔、選び方も紹介

メガネのナイロール(ハーフリム)とは?メリット・デメリットや似合う顔、選び方も紹介

目次

メガネのフレームはいくつかのパーツで成り立っていますが、顔の印象を変えるポイントとなるのが「リム」の形状やデザインです。その中でも、フレームの存在感を出しながら軽やかな印象でかけられるナイロール(ハーフリム)は、多くのメガネユーザーから支持されています。

フルリムとは違った魅力を持つナイロールとはどのようなメガネなのでしょうか。この記事では、ナイロールの特徴やメリット・デメリット、似合う顔のタイプ、さらに自分に似合うメガネの選び方について詳しく解説します。

メガネのナイロール
(ハーフリム)とは

ナイロール(ハーフリム)メガネ比較イメージ

ナイロール(ハーフリム)とは、レンズの上半分だけにプラスチックや金属のフレームがあり、下半分はレンズの溝に特殊なナイロン糸を通して支えているメガネのことです。

上部にだけフレームがあることで、レンズのまわりを囲っているフルリムと比べて、すっきりとした印象でかけられます。顔なじみがよく、メガネを主張しすぎないため、普段使いにも取り入れやすいフレームとして、幅広い年代に愛用されています。

また、知的で上品なデザインが多いことも魅力です。ビジネスシーンやフォーマルな場面でも、場の雰囲気を損なうことなく着用できます。さらに、フレームが半分であるため軽量で、長時間の着用でも疲れにくいという点も特徴の一つです。

逆ナイロール(アンダーリム)との違い

逆ナイロール(アンダーリム)との違い

逆ナイロール(アンダーリム)とは、レンズ上部にはフレームがなく、レンズの下部にのみフレームがあるメガネのことです。

自然な印象でかけられるナイロールとは異なり、逆ナイロールは目元が強調されるため、個性的な印象が強くなります。男性の場合はスタイリッシュな雰囲気に、女性の場合はモード感のあるおしゃれな印象を演出できます。どちらかといえば、カジュアルなシーンやおしゃれを楽しみたい方におすすめのデザインです。

リムレスとの違い

リムレスとの違い比較イメージ

リムレスは、レンズのまわりにフレームがないメガネのことです。レンズに直接穴をあけて、ブリッジやテンプルをネジで直接固定する構造になっています。ナイロールよりもさらに軽く、素顔の印象のままかけられることが大きな特徴です。

メガネで個性や雰囲気を演出したい方には少し物足りないかもしれませんが、メガネを目立たせたくない方や、顔の印象を変えずにかけたい方に適しているフレームです。

メガネフレームのナイロール(ハーフリム)を選ぶメリット

ナイロールは、程よい存在感による自然な見た目と、かけ心地の良さが両立した人気のフレームです。ここでは、ナイロールを選ぶことで得られる、4つの主なメリットについて詳しく見ていきましょう。

メガネが主張しすぎない

ビジネスシーンでメガネを使用する女性

ナイロールはフレームが上部にしかないため、圧迫感が少なく、顔の印象を大きく変えずにかけられるのがメリットです。メガネの存在感はありつつも、主張しすぎないフレームバランスが魅力です。

目立ちすぎないデザインなので、ビジネスシーンでは相手に誠実で知的な印象を与えやすく、普段のコーディネートにも自然に取り入れられます。フルリムほど目立たず、リムレスほど控えめでもない、ちょうど良い存在感のメガネです。

視野を広く保てる

視野を広く保てることもメリットです。フルリムのようにレンズの周囲がフレームで覆われていると、フレームが視界にかかって気になることがあります。しかし、ナイロールの場合、左右や下部分の視界が解放されるため、視野が広がります。

パソコンのキーボードを見たり、本を読んだりする時など、視線を下に向けた際にフレームが邪魔になりません。また、階段の上り下りでも視界が広く保たれるため、安心して移動することができます。

軽量で疲れにくい

フレームの重量が半分になると、鼻や耳への負担が大きく軽減されます。そのため、長時間かけていても疲れにくいことが大きなメリットです。チタンやウルテムといった軽量素材を選べば、より軽やかな着け心地を実感できるでしょう。

また1日中メガネをかけていると、どうしても鼻パッドが痛くなったり、跡がつきやすくなったりしますが、フレームが軽いと痛みがおさえられ、跡も残りにくく快適に過ごせます。特に女性の場合は、メイクへの影響がおさえられることもうれしいポイントです。

面長に見せられる

ハーフリムメガネをかけている男性

ナイロールはフレームの上に視線が集まりやすい特徴があります。下部分はレンズと肌との境界線ができにくく、顔全体を縦長に演出できます。そのため、顔が短めの丸顔の方やエラ張りが気になるベース顔の方がかけると、面長ですっきりした印象に見せられます。

また、柔らかな印象も作れるため、四角顔のハードな印象をやわらげることもできます。自然に顔型をカバーしながら、洗練された雰囲気を作り出せることもメリットだと言えるでしょう。

メガネフレームでナイロール
(ハーフリム)を選ぶデメリット

フレームにはそれぞれ特徴があり、ナイロールにもデメリットがあります。メガネを長く愛用するには、デメリットを理解した上で使用することが大切です。ここでは、ナイロールの主なデメリットについて解説します。

フルリムと比較すると衝撃に弱い

メガネが破損しているイメージ

フレームが半分ないため、フルリムに比べると衝撃に弱い点がデメリットです。強くぶつけたり落としたりすると、ナイロン糸が切れてレンズが外れる可能性があります。日常生活での着脱で簡単に破損するというわけではありませんが、スポーツやアウトドアなど動きの多い場面では注意が必要になります。

長く愛用するには、破損リスクを理解したうえで使用シーンを選ぶことが大切です。また、外した際は必ずケースに入れて保管するなど、取り扱いには十分気を配りましょう。

レンズの厚みが気になりやすい

フレームがない部分は、レンズの側面や下部の厚みが気になりやすい傾向があります。近視や乱視の度数が強いレンズは厚くなる傾向があり、より目立ちやすくなります。

レンズの厚みを目立たなくするためには、薄型レンズを選んだり、フレームの形状や大きさを調整したりする工夫が必要になります。そのため、強度近視や乱視の方は、レンズの厚みを考慮し、店舗で仕上がりイメージを確認した上で購入するのがおすすめです。

店舗での点検や調整が必要

ナイロン糸は年数が経つと、ゆるんだり劣化して切れやすくなったりするため、店舗での定期的なメンテナンスが欠かせません。一般的に1〜2年で糸の交換が必要となるため、店舗に出向いて交換や調整をする必要があります。外的要因で劣化が早まる可能性もあるため、半年に1回を目安に点検を行うのが理想的です。

メンテナンスが手間と感じる方もいるかもしれませんが、定期的にチェックすることで、トラブルを未然に防ぎ、常にベストな状態を保つことができます。

ナイロール(ハーフリム)のメガネが
似合いやすい顔のタイプ

ナイロールは様々な顔型に合わせやすいフレームですが、特に相性の良いタイプがあります。ここでは、顔の悩みをカバーしたり、特徴を活かしたりできる3つの顔型について解説します。

丸顔型

丸顔型

ナイロールは丸顔型と相性の良いフレームの一つです。丸顔型は柔らかい印象が魅力ですが、顔の縦幅と横幅がほぼ同じで、顔の長さが短く見える傾向にあります。そのため、顔の印象を縦長に見せるナイロールをかけることで、すっきりとシャープな印象を演出できます。

特に直線的なスクエアフレームや横長のオーバルフレームを選ぶと、よりスタイリッシュな印象に仕上がります。丸顔の柔らかさを活かしつつ、顔立ちをすっきり見せたい方におすすめです。

逆三角型

逆三角型

逆三角型はあごがシャープで、きりっとした印象を与える顔型です。フレームの下側がないナイロールをかけることで抜け感が生まれ、顔のバランスを整えられます。また、あごのシャープさを強調しすぎず、柔らかな雰囲気も演出できます。

特に丸みのあるオーバル型やボストン型のナイロールを選ぶと、顔全体が優しく調和のとれた雰囲気になります。逆三角型の知的でクールな魅力を活かしながら、親しみやすさもプラスできるでしょう。

ベース型

ベース型

ベース型の角ばった顔立ちをやわらげるためにもナイロールは役立ちます。フレームのある上部に視線が集まり、メガネの下部がレンズのみで構成されることで、エラ張りが目立ちにくくなり、直線的な輪郭を柔らかく見せる効果を得られます。

特にオーバルやラウンド、ボストンなどの曲線的なフレームを合わせると効果的です。ベース型が持つ知的で芯のある印象はそのままに、穏やかで柔和な雰囲気を演出できるため、優しい印象を与えたい方におすすめです。

自分に合ったナイロール(ハーフリム)メガネの選び方

ナイロールを選ぶ際は、自分の顔立ちを引き立てて、なりたい印象を叶えてくれるフレームを選ぶことが大切です。ここでは、似合うメガネを見つけるためのポイントを3つご紹介します。ライフスタイルや使いやすさも意識しながら、自分にぴったりの一本を見つけましょう。

フレーム素材で選ぶ

ナイロールは、素材選びが「見た目」と「かけ心地」を大きく左右します。知的でスマートな印象を演出するなら、メタル素材がおすすめです。軽量で耐久性が高く、長時間の使用も快適に過ごせるため、ビジネスシーンや日常使いに活躍します。

一方、プラスチック素材は、柔らかな雰囲気やトレンド感をプラスできます。ファッションのアクセントとしても存在感を発揮してくれます。
おしゃれを楽しむためには、フレーム素材を意識して選ぶと良いでしょう。

フレームの太さで選ぶ

太いフレームのメガネをかけた男性

ナイロールは上部のフレームに目がいくため、太さも選ぶ上で重要なポイントになります。細いフレームは顔なじみが良く、より自然な印象でかけられるため、落ち着いた雰囲気を出したい方にもおすすめです。

反対に太めのフレームを選ぶと、おしゃれ感や個性的な印象が強くなります。自分らしさを表現したい方に向いているでしょう。スーツやきれいめなファッションには細めフレーム、カジュアルなファッションには太めフレームが似合います。

フレームカラーで選ぶ

なりたい印象に合うフレームカラーで選ぶのもおすすめです。柔らかな雰囲気を演出したいなら、肌なじみの良いブラウンやゴールド系がぴったりです。透明感のあるカラーを選べば、顔まわりを軽やかに見せながら、今っぽいおしゃれさも演出できるでしょう。

また、メイクやヘアカラーに合わせてフレームカラーを選ぶのも一つの方法です。ヘアカラーが暖色系ならべっ甲やブラウン系、寒色系ならシルバーやグレー系を選ぶと、スタイルに統一感が生まれ、洗練された雰囲気に仕上がります。

ナイロール(ハーフリム)のメガネに関する注意点

ナイロールは特殊な構造でデリケートなフレームのため、レンズの種類やメンテナンス方法にいくつかの注意点があります。長く使用するには、注意点を理解しておくことが大切です。これからナイロールの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

プラスチックレンズのみに対応している

レンズの種類は、ガラスとプラスチックに分かれます。ナイロールはガラスレンズでは加工が難しいため、基本的にプラスチックレンズのみの対応となります。プラスチックレンズはガラスレンズに比べて厚みが出やすく、薄型レンズを選んでも厚さが気になる場合があります。

また傷や熱に弱い特徴もあるため、取り扱いには注意が必要です。温泉やサウナでの使用や暑い季節の車内への置きっぱなしは、レンズのひび割れや変形の原因になります。

自分でメンテナンスするのは難しい

メガネの調整を行っているイメージ

ナイロールのメンテナンスは、眼鏡店に任せましょう。市販のナイロン糸を使用して自分で交換することもできますが、プロの技術でないと正確に取り付けることが難しく、糸の張り具合が適切でないとレンズが外れやすくなったり、逆にフレームに負担がかかったりする恐れがあります。

また、レンズがゆるんできたと感じたら、眼鏡店での早めの点検がおすすめです。定期的な点検を心がけることで、長く快適に使い続けることができます。

まとめ

ナイロールは、程よい存在感と軽やかな抜け感を両立できる魅力的なフレームです。上品で知的な印象を与えながら、素材やカラー選びによってはカジュアルなコーデやファッションのアクセントとしても活躍します。

また、メリットだけでなくデメリットも考慮した上で選ぶことが大切です。レンズの厚みやメンテナンスなどの注意点も踏まえ、顔立ちやライフスタイルに合ったデザインを選びましょう。今回ご紹介したナイロールメガネの選び方を参考に、自分に似合うお気に入りのアイテムを見つけてください。

執筆者プロフィール

弥づき 飛ろ(やづき ひろ)

服飾デザイナー/ファッションライター


ファッション系デザイン専門学校を卒業後、32年間服飾デザイナーとして活動。
20年間一部上場アパレルメーカーにおいて、服飾ブランドのイメージからシーズンテーマ、企画提案、デザイン業務まで幅広く対応してきた。
服のスタイリングや色の組み合わせ、小物の提案を得意とする。
美容マニアで、美容クリニックやエステ、脱毛、コスメなどの体験談を発信するうちに、美容好きが高じて、現在は、ファッションと美容専門ライターとして活動している。

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