目次
眼底検査の概要と、
検査で分かる病気
眼底には、目の病気の早期発見につながる情報がたくさんつまっています。眼底検査では、眼底を直接観察したり眼底カメラで撮影したりすることで、網膜血管や視神経、黄斑部の状態を確認します。
定期的な眼底検査で経過観察や早期発見ができる代表的な目の病気は、以下の通りです。
- 緑内障
- 糖尿病網膜症
- 黄斑変性
- 網膜血管の動脈硬化・閉塞
眼底検査の検査の流れは?
眼底検査は、散瞳薬という目薬を使って瞳孔を開く方法と、散瞳薬を使わず部屋を暗くして瞳孔を開く方法の2種類があり、状況によって使い分けられます。
散瞳薬を使う場合は、眼科来院後に散瞳薬を点眼し、瞳孔が開くまで待機します。瞳孔が開いたら、倒像鏡や眼底カメラ、光干渉断層計(OCT)などを使って眼底の状態を確認します。検査には、合計1時間半~2時間程度かかります。
一方、散瞳薬を使わない場合は、暗い部屋で瞳孔を開きながら、無散瞳眼底カメラを使って眼底の状態を確認します。検査は数分で終わります。
どちらの方法も、検査中に軽い眩しさを感じるものの、痛みはありません。
眼底検査後の帰り道での注意点
散瞳薬を使って眼底検査を受けた場合、瞳孔は検査後も数時間は開きっぱなしになります。そのため、眼科からの帰り道で異常な眩しさを感じたり、遠近感が取りづらくなったりすることがあります。特に昼間は太陽の光を眩しく感じますが、夜でも車のライトなどを眩しく感じてしまいます。サングラスを使用することで眩しさを軽減できますので、あらかじめ準備しておくのがおすすめです。
また、車や自転車を運転して帰るのは危険です。公共交通機関やタクシーを利用する、家族に迎えを頼むなど、あらかじめ帰宅手段を確保しておきましょう。
散瞳薬の副作用とは?
散瞳薬を使用した後には、以下の副作用に注意が必要です。
- アレルギー反応(目の痒み、充血、違和感など)
- 心臓や血管への影響(高血圧、脈が速くなるなど)
- 緑内障(視力低下、視界がぼやける、眼の痛み、頭痛、吐き気、嘔吐など)
いずれも非常に珍しいものではありますが、気になる症状が出た場合はすぐに医師の診察を受けましょう。
まとめ
眼底の血管や網膜、視神経の状態を確認する眼底検査は、目の健康状態を確認するための大切な検査です。
眼底検査には、散瞳薬を使う方法と使わない方法の2種類があります。散瞳薬を使って検査した後は瞳孔が数時間開いたままとなるため、帰り道では眩しさに注意し、車や自転車の運転を避ける必要があります。また、非常に稀ですが、散瞳薬にはアレルギー反応や心臓・血管への影響といった副作用が知られています。検査後に「副作用かな?」と思った時は、すぐに医師に連絡をとることで重症化を防ぎましょう。
安全に眼底検査を受けて、目の健康維持に役立ててください。