この記事の執筆者
眼とメガネの情報室
みるラボ編集部
目次
近年じわじわと流行中の、レンズに薄い色が入ったカラーサングラスをみなさんご存じでしょうか?
薄い色のサングラス(カラーレンズ)は、“ライトカラーサングラス”とも呼ばれ、目元が透ける程度にレンズに色が入っているのが特徴です。
流行りに敏感な人ほど、使い方や選び方が気になっているのではないでしょうか。ファッション面だけでなく、機能や目への影響なども気になりますよね。
この記事では、流行中の薄い色のサングラスが人気の理由や、性能をご紹介します。おすすめの人気カラーについても解説しているため、最後までお読みいただき、お気に入りのサングラス選びの参考にしてください。
薄いレンズカラーが人気の理由
メガネ業界のトレンドとして、2022年に“カラーレンズ”が取り上げられて以降、薄いレンズカラーのサングラスの注目度が徐々に高まっています。
様々なブランドが薄い色のサングラスを取り扱っており、価格帯も幅広く、リーズナブルなものも多数販売されています。なぜ注目されているのか?薄いレンズカラーのサングラスが人気の理由をご紹介します。
ファッショナブルな雰囲気を楽しめる
薄い色のサングラスが人気の大きな理由は、ファッショナブルな雰囲気が出せることです。レンズのカラーが目元にさりげなく色を添え、見た目もおしゃれで垢抜けた印象になります。
芸能人などが多く着用している影響もあり、ファッションアイテムとしての注目度がグッと上がりました。
カラーレンズのバリエーションも多く、好みに合わせた色選びができるのも魅力です。
ファッションに合わせてコーディネートしたり、女性やメイク好きな人なら、メイクカラーとの組み合わせを楽しむのもおすすめです。
また、レンズの色によって顔の印象を変えることができます。薄いカラーレンズを上手に取り入れることで、いつもと違う雰囲気のファッションを楽しむことができます。
さりげなく取り入れられる
さりげなく取り入れられるのも、薄い色のサングラスが人気の理由の一つです。
相手から目元が見えない濃い色のサングラスと比べ、透明度があり目元が見える薄い色のサングラスは、かけていることを主張することなくナチュラルな印象で使えます。
“目だけで気持ちが伝わること”をことわざで「目は口ほどに物を言う」というように、私たちはコミュニケーションをとる上で、目元の表情から様々な情報を汲み取ろうとしています。
実際に、感情の動きに伴い人は目の瞳孔が大小変化することが科学的にも証明されています。
目元の表情が見える薄い色のサングラスは、濃い色のサングラスよりも相手に柔らかい印象を与え、コミュニケーションもとりやすくなり、さりげなく取り入れることができます。
様々なシーンで使える
薄い色のサングラスは様々な場所で使えます。
サングラスは太陽の日差しが強い季節や時間に使うことが多いと思いますが、色の薄いレンズは、適度に光を遮りつつも視界は明るく保てます。そのため、季節や時間に限らず、屋内でも使用が可能です。
例えば、ファッションアイテムとしてだけでなく、機能性の高いものならレジャーやスポーツでも使えます。また、透明度の高い薄い色のサングラスなら実用性も兼ね備えており、ビジネスシーンなど様々な場面で活躍します。屋外だけでなく屋内でも使えるのは、薄い色のサングラスならではの使いやすさです。
使用シーンに合わせて、知っておくと良いレンズの性能については、次の項で詳しくご紹介します。
サングラスとしての性能は?
濃い色のサングラスとの違いや、色の濃さとの関係について気になる方も多いのではないでしょうか。ここからは薄い色のサングラスの性能や、選ぶ時に気をつけたいポイントについても解説します。
視界の明るさについて
濃い色のサングラスと比べて、薄い色のサングラスは透明度があるため視界の明るさが保てます。目で見て感じる色彩変化の起きにくさは、薄い色のサングラスならではです。
色の濃さは「カラー濃度」という指標で表しますが、目で見て感じる視界の明るさは「視感透過率」という指標で表されます。視感透過率が高ければ視界は明るくなり、低ければ視界は暗くなります。
また、見た目にも視感透過率は影響しており、数値が大きければ透明に近くなります。30%以上であれば目元は透けて見え、90%ではほぼ透明で自然な印象です。
視感透過率は、高いものほど視覚的な色の変化は起きにくくなります。用途によっては推奨されている指標もあるので、使用シーンに注意して活用しましょう。
例えば運転時の利用なら、信号の色に影響を与えることなく安全な運転をするために昼間は50%程度以上、夜間では85%以上を理想としています。視感透過率が高い方が安全性は高くなります。
明るい視界で使用できるのは、薄い色のサングラスならではです。
※レンズが光を通す割合を表す「可視透過率」という似た指標もあり、メーカーによっては「視感透過率」を「可視透過率」として表記することがあります。
紫外線(UV)カットについて
実は、UVカット率はレンズの色の濃さとは関係ないことをご存じでしょうか。
カラーレンズを使用する場合、「UVカット機能」が付いているものであれば、しっかりと紫外線対策をすることができます。
太陽から降り注ぐ光の中でも、紫外線は目で見ることはできません。しかし、実際には目の奥まで届いており、過剰に浴びると角膜が炎症するなど、目に悪い影響を与えます。
一見、色が濃いレンズほど紫外線をカットできると思いがちですが、紫外線カットの性能とレンズの色は関係ありません。色が濃すぎると瞳孔が開いてしまうため、目に光が入りやすくなる場合もあります。
紫外線対策のポイントとしては 色の濃さではなく紫外線カット機能が備わっているレンズを選択することが大切です。薄い色のサングラスでもUVカット付きレンズなら目を守れ、自然な見え方ができます。
レンズに紫外線吸収剤が配合されていたり、レンズ表面にコーティングがされているものなど、加工が施されているものを選びましょう。
紫外線カット機能は「紫外線透過率」という数値で表されていることが多く、低い数値ほど紫外線カットの性能が優れています。ほぼ透明に見えるような薄い色のサングラスであっても、紫外線透過率が1.0%以下であれば、紫外線を99%以上カットできるというわけです。
日差しの強い夏だけでなく、年中降り注いでいる紫外線。活躍シーンの多い薄い色のサングラスなら、季節問わず目の健康を守ることができますね。
薄い色でも眩しさをなるべく抑えたい場合の対処法は?
年々太陽の日差しは強くなり、特に夏は道路からの照り返しによる眩しさも気になりますよね。
薄い色のサングラスでも眩しさを抑えたい場合の対処法をご紹介します。
偏光レンズを選ぶ
偏光レンズは、通常のサングラスのように光の量をただ減らすのではなく、反射光などの光の一部をカットするレンズです。ギラつく光をカットして自然光だけを取り込むので、物が見やすくなり、ゴルフやアウトドアなどスポーツをするときや、運転中のフロントガラスの反射を軽減したいときに使用している方が多いです。
偏光レンズでは、偏光フィルムをレンズの間に挟み込んで作られているタイプと「偏光膜」のコーティングタイプの2種類があります。
小物アイテムを取り入れる
サングラスと一緒に、日傘や帽子などの小物アイテムも活用しましょう。
直接的な日差しを遮ることで目への刺激が緩和され、また肌への紫外線対策にもなります。
カラーを味方につける
光の色に対応できる色をカラーをレンズに取り入れることで、光を吸収したり反射したりして、眩しさを減らすことができます。
吸収する青や、反射する力を持っている黄色、光を通しにくい茶色もおすすめです。
薄い色のサングラスで
人気のカラー
薄い色のサングラスは様々なカラーが展開されています。
ファッションや雰囲気によって変えたり、用途やシーンによって変えたり、楽しみ方の幅も広く、男女問わず注目度の高いアイテムです。
どのカラーにしようか迷っている人もいるのではないでしょうか。
多彩な薄い色のサングラスのラインナップの中から、人気のカラーをご紹介します。
グレー
クールで知的な印象を与えるグレーは、合わせやすくオールラウンダーに活躍するカラーです。
薄い色であれば目立ちすぎることもなく、ビジネスでも使いやすい万能さがあります。
またグレーは、光を均一にカットしてくれるため、眩しさを軽減しながらも視界の明るさは自然です。バランスが優れている色と言えるでしょう。
はじめてカラーレンズを購入する人にも選びやすいおすすめのカラーです。
ブラウン
ベーシックなブラウンは、グレー同様合わせやすいカラーです。
肌なじみもよく自然で、グレーと比べると、カジュアルな雰囲気があります。
ブラウンは波長の短いブルーの光の透過を抑えるカラーで、コントラストの向上や遠景をくっきり見せる効果があります。
程よい抜け感があり、ナチュラルなファッションにもよく似合うブラウンは、誰もが取り入れやすい人気のカラーです。
ブルー
シャープで落ち着いた印象を与えるブルーは、涼しげで人気のカラーです。
白に近い黄色を放っている太陽の光。ブルーはイエローを吸収する力を持つことから、コントラストを下げる効果で視界をクリアにしてくれます。
スキーやサイクリング、ランニングなどのスポーツでも活躍するカラーです。
また顔のくすみをきれいに見せる効果もあり、肌色に透明感が加わります。
男性に人気のカラーではありますが、実は女性にもおすすめのカラーです。
イエロー
イエローは、カラーサングラス上級者に人気で、遊び心のあるカラーです。
イエローは、個性も感じるファッショナブルな印象を与えます。
個性が強いように感じますが、ブラウンに近いイエローや淡いイエローを選ぶことで取り入れやすくなります。
また、イエローは背景とのコントラストを大きくするため、薄暗いところではっきりと物を見たい時や、悪天候のドライブなどにも向いています。
ピンク
ピンクは華やかな印象を与え、女性に人気のあるカラーです。
肌の血色をよく見せてくれる効果もあり、健康的で明るい印象を与えます。
光を遮る効果はそれほど高くありませんが、視界が明るくイエロー同様にはっきりとしたコントラストで雨の日などでも使いやすいカラーです。
ただし、赤みの強いピンクは目が疲れやすいため注意しましょう。
まとめ
今回は、流行中の薄い色のサングラスの人気の理由や濃い色との性能の違いについて解説しました。
ファッション性だけでなく、取り入れやすさや用途の幅広さなど、人気の理由や性能がお分かりいただけたのではないでしょうか。
シーンによって使い分けることで色々な楽しみ方ができるのが薄い色のサングラスのメリットです。購入する時には、視界の明るさや紫外線カットなどの機能面も選ぶ時の基準にするとよいでしょう。
目の健康を守りながら、自分らしいお気に入りの薄い色のサングラスを見つけてください。