この記事の執筆者
眼とメガネの情報室
みるラボ編集部
目次
日常的に使用するメガネは汚れが付着しがちですよね。汚れたままにしていると、視界が妨げられたり身だしなみが損なわれたりと良いことがありません。
そんなメガネはとてもデリケートなアイテムです。
正しい洗い方を知らないまま自己流でお手入れすると、かえってメガネを傷める可能性があります。
本記事では、自宅で簡単に実践できる正しいメガネの洗い方やお手入れのポイントをご紹介します。
メガネが汚れる原因
メガネが汚れる主な原因は、手や顔の皮脂による汚れ、化粧品、埃や花粉、汗や涙、料理時の油はねなどです。効率よく汚れを落とすため、詳細な原因を知っておきましょう。
手や顔の皮脂による汚れ
メガネ装着中の主な原因は、人の手や顔から分泌される皮脂です。特に鼻や額周辺の皮脂はメガネのレンズに付着しやすく、視界を妨げます。
また、メガネを外す際にも手の指や手のひらの皮脂がレンズにつくことがあります。
このほか、暑い日や運動後に滴る汗や涙も汚れの要因です。
埃や花粉
日常生活や屋外活動中に、空気中にただよう微小な埃や花粉がメガネに付着することがあります。
これらの汚れは視界を妨げるだけでなく、清潔さも損ねます。
特に花粉は春だけでなく秋にも多く飛散しているため注意が必要です。
静電気防止コーティングが施されたレンズを使用したり、同効果があるメガネ専用クリーナーを使用したりすることで、多少埃や花粉の付着を防げるでしょう。
化粧品や整髪料
化粧品や整髪料など、身だしなみに使う製品がメガネのレンズやフレームに付着することがあります。
特にファンデーションや日焼け止め、アイメイクがレンズの汚れとなりやすいです。
また、レンズにヘアスプレーが付着するとレンズ表面のコーティングが劣化するため、メガネをかけたまま使用するのは厳禁です。化粧品も整髪料も、必ずメガネを外した状態で使用しましょう。
メガネの洗浄・お手入れ方法
メガネを長持ちさせ、よりクリアな視界を保つためには、定期的な洗浄やメンテナンスは欠かせません。ここでは、そんなお手入れに必要な道具から注意点まで詳しく説明していきます。
メガネのお手入れに必要な道具
気になる皮脂汚れや埃を身近なものでお手入れしたいという場合、自宅であれはキッチン用の中性洗剤を使用すると手軽に汚れを落とすことができます。
外出先など水が使用できない状況で軽い汚れが気になるという場合には、メガネ専用クリーナーがおすすめです。外では、砂埃や手垢がつきやすく、服やティッシュで拭きたくなりますがレンズに傷がつくリスクがあるため適切ではありません。クリーナーと繊維が細かい布をセットで常備しておくと、どこでも簡単に洗浄できるため便利かつ安心です。
また、鼻当てや細かい部分の汚れは中性洗剤やメガネ専用クリーナーでもなかなか取れにくいことがあります。その場合は、超音波洗浄器を使用すると良いでしょう。
メガネをお手入れする方法
メガネのお手入れに必要な道具別にお手入れ方法を詳しくご紹介します。
中性洗剤を使用する場合
中性洗剤を使用して皮脂汚れや埃を落としていく場合、いきなり乾拭きをするのは避けましょう。最初に水道水で埃や花粉を優しく洗い流します。
次に、水で中性洗剤を薄めてレンズに1〜2滴垂らして馴染ませます。水道水でよく洗い流してから、ティッシュで水分を軽く押さえながら拭き取り、仕上げにメガネ拭きで優しく拭き上げましょう。
メガネ専用クリーナーを使用する場合
メガネ専用クリーナーには、スプレータイプや点滴タイプなどいくつか種類があります。水が使える場所であれば、クリーナーを使う前に付着した汚れを軽く洗い流し拭き取ってから行うと良いでしょう。
まず、メガネ専用クリーナーをレンズ両面に塗布します。鼻パッドやテンプル、フレーム全体に指の腹を使って馴染ませます。余分なクリーナーは擦らないようにティッシュで軽く拭き取り、最後はメガネ拭きで優しく拭き上げましょう。
メガネをお手入れする際の注意点
メガネのお手入れは、間違った方法で行うとフレームやレンズを傷める原因になります。扱いには十分注意が必要です。
まず、レンズに傷がつく原因となるので乾拭きは避けましょう。水道水が使える状況では、最初に必ず汚れを水で洗い流します。この時、お湯ではなく水を使用するのが基本です。プラスチックは60度以上の高温になると膨張する性質があり、コート膜にヒビが生じる可能性があります。メガネが傷む原因を防ぐためにもお湯は避け、温度に十分注意しましょう。
また、洗剤を使用する場合、必ず中性洗剤であることを確認してから使用してください。アルカリ性の洗剤はレンズを傷める原因となります。
超音波洗浄器を使用して
メガネをお手入れする方法
超音波洗浄器を使用する場合は、まず洗浄槽に規定量の水を入れ、必要に応じて中性洗剤を数滴加えます。
次に、レンズ面を上にした状態でメガネを洗浄槽に入れ、タイマーをセットしてスイッチを入れます。
洗浄時間の目安は3分程度で、汚れ具合に応じて調整してください。
洗浄後は水道水ですすぎ、ティッシュなどで水気を吸いとり、メガネ拭きで優しく拭き上げます。
簡単にメガネの汚れを落とせる超音波洗浄器ですが、適さないメガネもあります。一般的に、フレームが天然素材や銀製、劣化したもの、偏光レンズを使用したサングラスなどは使用できないため注意しましょう。
メガネを清潔に保ち
長持ちさせる方法・注意点
メガネを清潔に保ち長持ちさせるためには、まず高温の環境でメガネを置いたままにしないということが大切です。そもそも、プラスチック製のレンズは熱に弱く60℃を超えると膨張し、レンズ表面に施されたコーティングがひび割れる原因となります。
特に、夏場の車内は高温になるため、必ずメガネやサングラスはケースに入れて持ち歩くようにしましょう。
次に、濡れたままにしないことも大切です。濡れた状態で放置するとレンズに水やけが残ったり、金属パーツが錆びる原因になります。メガネをかけたままお風呂に入ることも同様に厳禁です。
さらに、水だけではなくアルコールにも注意が必要で、アルコール入りのウェットシートでレンズを拭くとメガネが傷む原因となるため、使用しないでください。
メガネを長持ちさせるには使用方法も重要で、片手での掛け外しはフレームが曲がる原因となるため、必ず両手で丁寧に行いましょう。日頃のお手入れ以外にも、自分では取り切れない汚れや、気づかないうちにフレームが歪んでいたということもあるため、眼鏡店で定期的にメンテナンスすることをおすすめします。
まとめ
今回はメガネの正しい洗浄方法とお手入れのポイントについてご紹介しました。
メガネが汚れる原因や取り扱う上での注意点を踏まえて、日々正しい方法でお手入れをすることで、いつでも気持ちよくメガネがかけられるでしょう。
また、日頃のお手入れに加えて定期的に眼鏡店でメンテナンスするのがおすすめです。眼鏡店ではプロの手によりクリーニングや調整ができ、自分自身では取り切れない汚れも落とせるため、より良い状態でメガネを長持ちさせることができます。
この記事を参考に、お気に入りのメガネを長く快適に使用してください。