コンタクト
公開日:2022.11.28 / 最終更新日:2022.11.28

乱視用カラコンの選び方とは?ポイントや使用上の注意点まで徹底解説

この記事の監修者

内野 美樹

ケイシン五反田アイクリニック 院長

乱視用カラコンの選び方とは?ポイントや使用上の注意点まで徹底解説

目次

「カラコンを使ってみたいけど、乱視があるからムリ?」と考えている人は多いのではないでしょうか。そんな乱視の人の悩みを解決するのが乱視用のカラーコンタクトレンズ(以下、カラコン)です。

乱視用カラコンを使えば、見えにくさをサポートしながら、おしゃれを楽しむことができます。
本記事では、乱視用カラコンの選び方、使う際の注意点などを解説していきます。

そもそも乱視とは

乱視の特徴

人の目はカメラのような構造になっています。目に入ってきた光は、目の中のレンズに当てはまる部分(角膜と水晶体)を通ります。そこで光は曲げられて(屈折して)目の奥の網膜まで届きます。さらに、網膜で光が一点に集まると焦点が合って像がはっきり見えるのです。

屈折するときに異常があると物がぼやけて見えます。この屈折の異常を「近視」「遠視」「乱視」と呼びます。乱視はレンズ自体が歪んでいるため光が一点に集められず、ピントが合わなかったり二重に見えたりする状態のことを言います。

乱視用の
コンタクトレンズについて

乱視用のコンタクトレンズのガイドマーク

乱視の度数の入ったコンタクトレンズは「乱視用コンタクトレンズ」や「トーリックコンタクトレンズ」と呼ばれています。

乱視用コンタクトレンズは乱視を矯正するためのカーブがついています。乱視の原因である角膜の歪み(でこぼこ)をカバーするようにカーブをフィットさせることで、歪みを消します。

角膜の歪みにピッタリ合わせるためには、レンズを正しい向きで入れなければなりません。そのため、レンズには正しい向きを示すガイドマークがついています。

つけている最中にレンズが目の中で回転してしまうと良い視力が得られないため、回転しにくい構造になっています。

乱視の人でも
カラコンをつけられる?

カラコンイメージ

乱視の人でもカラコンはつけられます。ただし、乱視矯正のあるカラコンをつけることが必要です。

乱視の度数の入っていないカラコンではピントが合わず物が見えにくいため、目を細めたり眉間にシワが寄って表情も悪くなりがちです。眼精疲労や頭痛の原因になることもあります。

乱視用のカラコンは自分の乱視の度数や乱視の軸のデータをもとに購入しましょう。自分の目に合っていないカラコンは、度数の入っていないカラコンより目に負担がかかることがあります。次に、乱視の度数や軸のデータの見方を解説します。

初めて乱視用のカラコンを
購入する際の度数の調べ方

視力検査のイメージ

乱視かもしれないと思ったら、まずは眼科で診察と検査を受けましょう。
乱視用カラコンの購入には、乱視の度数(CYL)と乱視の軸(AXIS)のデータが必要です。

乱視の度数は歪みの強さを表し、乱視軸は角膜がどの方向に歪んでいるかを示しています。
機械で測る他覚的屈折検査と視力検査をして、そのデータをもとにコンタクトレンズ度数が決定します。

乱視用カラコンの選び方と
チェックポイント

乱視用のカラコンを選ぶ際に普通のコンタクトレンズとは違う点や、気を付けてほしい5つのチェックポイントをご紹介します。

処方箋に従って度数を選ぶ

ソフトコンタクトレンズ処方箋サンプル

コンタクトレンズの処方箋について、以下のサンプルを利用して、それぞれの用語と見方を解説します。

BCは角膜のカーブ値の大きい方を元に計算されたレンズカーブのことで、ベースカーブと言います。コンタクトレンズを選ぶ際にはこのベースカーブも大切です。

POWER(球面度数)は近視や遠視の度数を表し、数字の後にD(ディオプター)という単位をつけて記します。記号の-が近視、+が遠視を表します。

乱視の人は以下のCYLとAX(AXIS)の数字を特にチェックしましょう。
CYLが乱視の度数で(円柱度数)、数字の小さい方が弱い乱視になります。
AX(AXIS)は乱視軸のことで、角膜がどの方向に歪んでいるかを示す数値です。

BC、POWER、CYL、AXそれぞれの数値が、カラコンのパッケージの欄の数字と一致する商品を選びましょう。
なお、DIAの欄に書いてあるのはレンズ全体の直径のことで、カラコンの着色直径のことではありません。

コンタクトの度数の選び方については「コンタクトレンズの度数の選び方は?視力との関係性についても解説!」の記事も参考にしてください。

目的によって含水率を意識して選ぶ

カラコンをはじめとするソフトコンタクトレンズの中には水分が含まれており、それを含水率と言います。レンズの含水率によってつけ心地が変わってきます。乱視のレンズは厚みがあるため、装着感や使い心地の良いものを選ぶことが大切です。

目が乾きやすいドライアイ気味の人は、含水率が50%未満の低含水のものを選びましょう。涙を吸収することが少ないため目が乾きにくく、長時間つけていても目の負担が少ないのでおすすめです。

フィット感を重視したい人は、含水率50%以上の高含水のレンズを選びましょう。高含水のレンズの方が柔らかくつけ心地も良いので初心者にもおすすめです。ただし、乾きやすいので長時間使用しないなど注意しましょう。

好みのカラー・着色直径・フチで選ぶ

好みのカラーコンタクトレンズ

なりたいイメージに合わせてレンズのカラー・着色直径・フチのありなしを選びましょう。

ナチュラルさを重視するならブラウンや透け感のあるブラックをおすすめします。服装を選ばず、学校や職場でもカラコンだと気づかれにくいからです。

もっとおしゃれしたい時には、色素が薄いヘーゼルやグレーなどを選びましょう。透明感のあるカラーでハーフのような目元を演出してくれます。

着色直径は、黒目の大きさ(約11〜12mm)を基本にして、ナチュラルに見せるなら黒目より少し大きめ(約13.0mm)を選びましょう。もっと黒目を強調した大きな瞳に見せたい時でも、13.2〜13.8mm程度であれば違和感がなくおすすめです。

フチのデザインで見た目は大きく変わります。自然な感じにしたいならフチなし、目元を強調したいならフチありを選びましょう。

ワンデー、2week、1monthで選ぶ

自分の用途に併せてタイプを選びましょう

カラコン初心者には1日で使い捨てできるワンデータイプがおすすめです。レンズが柔らかく着け心地が良い上に、レンズケアの手間が要りません。また、たまにしか使わない人や、いろいろな商品を試してみたい人にもおすすめです。

毎日使うなど使用頻度の高い人は、2週間使う(2week)タイプや1ヶ月(マンスリー)タイプをおすすめします。毎日、夜はずした後に洗浄し保存液につけておく手間はかかりますが、ワンデータイプよりコストが抑えられます。

保証・サポート体制の有無で選ぶ

販売店に保証やサポート体制が整っているかも重要なポイントです。実際に使用してみないと自分の乱視をきちんと矯正してくれるレンズなのかわかりません。

見えにくいと思ったら、レンズの装用状態に問題がないかまず眼科で診てもらいましょう。
目に問題がなく、レンズが合っていなかった場合に返品や交換に応じてくれる販売店なら安心でしょう。販売店によっては、返品交換は未開封のみだとか期限が決まっていることもあるため、購入前によく確認しましょう。

乱視用カラコンを使う際の
注意点

乱視用カラコンを使う際、以下の2点について特に注意しましょう。

合わないカラコンを使い続けない

合わないカラコンを使い続けない

乱視用のカラコンは、乱視を矯正するためのカーブが合わないときに目を傷つける恐れがあります。合わないレンズをつけ続けると、角膜がこすられ表面を傷つけます。乱視の軸が合わないものを無理やり使うのはやめましょう。

長時間使用しない

乱視用カラコンはレンズに色素が入っている上に、厚みもあります。普通のコンタクトレンズに比べ酸素の透過率が悪いことが多く、長時間つけ続けると酸素不足になることがあります。酸素不足になった目は、角膜に酸素を取り込もうと周りの組織から角膜の中心に向かって血管を作ります。血管の入ってきた部分は角膜の機能が失われ、元には戻らなくなります。

説明書にある適切な装用時間を守って使いましょう。

まとめ

乱視用のカラコンの特徴や選び方についてご説明しました。

他のカラコンと違い自分の乱視に合う度数を選ぶことがとても重要です。自分の乱視度数を知るために、初めて乱視のコンタクトレンズを作る時は眼科で検査・処方してもらいましょう。

他にも自分で選ぶときのポイントとなるレンズ構造や含水率、デザインについても述べてみました。自分に合った度数の乱視用カラコンを説明書通りに正しくつけて、安全で楽しいカラコンライフを送りましょう。

監修者プロフィール

内野 美樹

ケイシン五反田アイクリニック 院長

HP:https://www.keishin-eye.com/

山梨医科大学 医学部卒業後、慶應義塾大学 眼科学教室入局。米・ハーバード大学 公衆衛生学修士取得。慶應義塾大学 眼科学教室 特任講師。
眼科のなかでも「ドライアイ」を中心にした角膜の疾患を専門とする。日本におけるドライアイについての疫学研究の第一人者であり、近年増えている長時間のパソコン作業によるVDT(Visual Display Terminal)症候群などの研究を行っており、日本のドライアイの有病率、パソコン使用時間とドライアイとの関係について世界で初めて証明した。ドライアイにつながる危険因子を研究し、ドライアイ診断に関する国際的な基準づくりにも携わる。
予防医療の啓蒙活動にも力を入れ、『しまじろうとEye Care Book』幼稚園や保育園の先生の目の教科書となるような『子どもの目見守りサポートBook』を作成。
目の健康について学び、セルフケアができるよう、『ナカナイ涙』などのWebサイトの監修も手掛ける。

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