メガネ
最終更新日:2024.08.28

ボストンメガネの魅力とは?似合う人や顔型は?ウェリントンとの違いも解説

この記事の執筆者

弥づき 飛ろ(やづき ひろ)

服飾デザイナー/ファッションライター

ボストンメガネの魅力とは?似合う人や顔型は?ウェリントンとの違いも解説

目次

メガネは実用性としてだけでなく、おしゃれに欠かせない注目のファッションアイテムです。特に、レトロな雰囲気の「ボストンメガネ」は、トレンド感もあり性別に関係なく高い人気を誇っています。

人気のボストンメガネが欲しいけれど、自分に似合うのかわからないと思っている方もいるのではないでしょうか。メガネ選びで大切なのは、自分の顔型に合っているフレームを選ぶことです。

この記事では、ボストンメガネの特徴や似合う顔型、ウェリントンメガネとの違いについて詳しく解説しています。ボストンメガネを買おうか迷われている方は、ぜひ参考にしてください。

ボストンメガネとは
どんなメガネ?

ボストンメガネは、クラシックタイプを代表するメガネの一つです。1930年にアメリカンプティカルが出したモデル「FUL-VUE(フルビュー)」がルーツといわれています。

ラウンドメガネの進化版として生まれ、当時アメリカで爆発的にヒットしたメタルフレームのメガネです。その後メタルフレームだけでなくセルフレーム*ができたことで、おしゃれな定番的メガネとして定着しました。

日本では、2000年頃からクラシックタイプが注目されはじめ、なかでもボストンメガネはファッショナブルでかけやすいメガネとして高い人気を集めました。

ボストンメガネは、三角形を逆にしたおにぎりのような形が特徴です。角がなく丸みのあるデザインで、スタイリッシュだけれど柔らかい雰囲気を演出してくれます。縦幅が広く実用性としても優れているメガネです。

ボストンメガネイメージ

プライベートとビジネスシーンどちらにも活躍するデザインとして、幅広い方から支持されています。ラウンドメガネよりもクセがなく、さまざまなファッションテイストに合わせやすいため、現在でも男女問わず多くの方に愛されているクラシックメガネです。

*セルフレームとはプラスチックで作られたフレームのことです。

ボストンメガネに似ている
フレームの種類は?

ボストンメガネに似ているフレームに「ウェリントン型」と「ラウンド型」があります。ここでは、それぞれの特徴やボストンメガネとの違いについて解説していきます。

ボストン型とウェリントン型の違い

ウェリントン型メガネイメージ

ボストン型がでるまで圧倒的な人気を得ていたのがウェリントン型です。ウェリントン型は、逆台形型で角を少し丸くしたような四角い形をしています。シャープさと柔らかさを兼ね備えているのが特徴です。

ボストン型の柔らかくてやさしい印象と違い、知的でシャープな雰囲気をもちながらも、かっちりし過ぎず落ち着いた印象を与えてくれます。プライベートだけでなくビジネスやパーティなど、着用シーンを選ばない万能型フレームです。

ボストン型とウェリントン型は幅広い顔型の方に似合います。ただし、丸顔の方に対しては、ボストン型は輪郭の丸さを強調してしまうため不向きです。一方でウェリントン型は顔をシャープに見せてくれるので、丸顔の方と相性が良いのが特長です。

ボストン型とラウンド型の違い

ラウンド型メガネイメージ

ラウンド型は、ほぼ円に近い形をしているメガネです。一般的に「丸メガネ」と呼ばれています。海外ではジョンレノン、日本では松田優作といった個性派有名人がかけていたことでも知られています。

ラウンド型は曲線のやさしい印象がある一方で、個性的な雰囲気を演出できるのが特徴です。ボストン型に比べて少しクセがあるため、着用シーンを選びます。

接客業などの仕事で、柔らかく親しみやすい印象を相手に与えたい場合にラウンド型は効果的です。ただし、顔の幅よりも小さめになるため、ブリッジ部分の長さと目の位置が合うものを選ばなければなりません。

またレトロなファッションを楽しめ、コーデをワンランク上げることができるメガネとして、おしゃれでこだわりのある方から人気があります。ラウンド型はシャープな顔立ちの方に似合うメガネで、四角形や逆三角形といった直線的で丸みのない輪郭の方におすすめです。

ボストンメガネの
素材による雰囲気の違い

ボストンメガネは、フレームの素材や太さ、色などで雰囲気が大きく変わります。メガネを選ぶ際は、着用シーンやなりたいイメージに合わせて選ぶことが大切です。ここからは、それぞれの素材がもつ特徴や印象についてみていきましょう。

メタル

メタル素材フレーム

メタルと呼ばれるフレームの素材は、金やプラチナといった高級なものから、チタン、金、洋白(ニッケル合金)、NT合金、アルミニウムなど多岐にわたります。

メタル素材は線が細くフレームの存在感が強くないため、顔になじみやすいのが特長です。シンプルで長く愛用できるのが魅力だといえるでしょう。

カジュアルからモードまでさまざまなファッションに合わせやすく、シャープでスタイリッシュな印象を演出できます。上品で知的な雰囲気を与えることができるので、ビジネスやフォーマルシーンに適しています。

プラスチック

プラスチック素材フレーム

プラスチック素材は「セルフレーム」といわれるものです。昔はセルロイドで作られていたため、そのように呼ばれています。素材の種類は、セルロイドやウルテム樹脂、アセテートがありますが、現在はセルロースを原料にしたアセテートが主流になっています。

安価で加工がしやすく安全性が高いのが特徴です。ただし一般的に2〜3年が寿命といわれており、メタルフレームに比べると長持ちしません。

プラスチック素材はカジュアルな印象です。透明感のある色やカラー、柄などが豊富な上にデザイン性もあるので、自分の目的に合わせて選べる楽しさがあります。フレームの太さや色によってプライベートやビジネスなど、さまざまなシーンで活躍できるフレームです。

コンビネーション(ミックス)

コンビネーション素材フレーム

コンビネーション素材とは、メタルとプラスチックを組み合わせた素材のことです。2つの素材を組み合わせることでデザイン性が高くなり、おしゃれで個性豊かな印象を与えることができるため、高い人気があります。

コンビネーションタイプの中でも、フロント上部がプラスチック素材で太くなったフレームを「サーモンフレーム」や「ブローラインフレーム」と呼びます。下部はメタルやフレームレスになっている個性的なフレームです。

元々は、眉毛の薄い男性のために作られたメガネだそうですが、今はおしゃれに敏感な方から注目を集めています。トレンド感が強く、イメージを変えたり顔の印象をはっきりさせたりしたい方におすすめです。

ボストンメガネが
似合う人・似合わない人の特徴

ボストンメガネは丸みを帯びた形なので、四角顔や面長顔によく似合います。さらに、三角顔のシャープな顔型にもなじみやすいフレームです。

三角顔の方は大きめのフレームを選ぶと、シャープなフェイスラインが強まって小顔効果が期待できます。幅広い方に似合うといわれているボストンメガネですが、丸顔の方がかけると輪郭の丸みが強調されることもあります。

柔らかい印象のボストンメガネは、やさしい雰囲気の方に向いています。フレームの素材によって、カジュアルからフェミニンまで、さまざまなシーンのファッションスタイルに合わせることができます。

オフィスでのきちんと感のあるスタイルには、メタル素材を合わせると知的なスタイルが完成します。落ち着いた印象になりたいときは、服と同系色のフレームを選ぶワントーンコーデがおすすめです。

顔型別の相性の良い
ボストンメガネの選び方

自分の顔型に合うメガネを身につけると、なりたいイメージに近づくことができ、印象を良くすることができます。ここでは、顔型別に相性の良いボストンメガネを選ぶポイントについて解説します。

丸顔型

丸型

丸顔型の方は顔全体に丸みがあり、顎のラインに存在感がありません。ボストンメガネのような曲線で丸みのあるタイプは、顔の輪郭が強調されてしまいます。本来、顔をシャープに見せたり、縦長に見せたりできるウェリントンやスクエアタイプのメガネがおすすめです。

しかし、クラシックなボストンメガネをおしゃれにかけたいという方もいるでしょう。その場合は、できるだけレンズ幅の狭いタイプや、フレームの上部が直線になっているタイプ「クラウンパント」を選ぶことをおすすめします。また、フレームの細いメタル素材を選ぶのも一つの方法です。

面長型

面長型

面長型の方は顔の縦幅が長く、顎のラインがシャープです。レンズの縦幅が広いボストンメガネだと、顔の長さをカバーできるのでおすすめです。さらに、フレームが顔の下の方にくるため、メガネと顎の距離が短く見えるので小顔見せにも効果的です。

下側にアクセントのあるタイプは、縦のラインが強調されにくくなります。デザインは、フレームの下側が太めのタイプや、アンダーリムと呼ばれる上半分にフレームがないタイプを選ぶと良いでしょう。

卵型

卵型

卵型の方はバランスの整ったきれいな顔型のため、似合わないメガネがないといわれています。なりたいイメージに合わせてボストンメガネを選ぶと良いでしょう。

レンズの幅が広くフレーム上部に丸みのあるタイプを選ぶと、キュートでかわいい印象になります。スタイリッシュな印象になりたい場合は、レンズの幅が狭く細いフレームがおすすめです。

ほとんど全てのメガネが似合うので、着用シーンやファッションに合わせて異なるタイプのボストンメガネを使い分けてみてはいかがでしょうか。

逆三角型

逆三角型

逆三角形型の方は端正でシャープな顔立ちなので、フレーム全体に丸みのあるボストンメガネがおすすめです。丸みのあるフレームは、顔の下に向かって細くなっているフェイスラインを強調することがなく柔らかい印象になります。

知的な雰囲気を演出したいときは、レンズの幅が狭いタイプを選びましょう。またボストンメガネと同じ顔型のため、顔なじみが良く小顔に見せる効果も期待できます。

ベース型

ベース型

ベース型の方はエラが張っていて顎がシャープなので、レンズの縦幅が広めで丸みの強いボストンメガネがおすすめです。丸みのあるフレームは、直線的でエラの張ったフェイスラインを和らげ、やさしい印象にしてくれます。

顔型の中でも特徴的な顔立ちなので、太めのフレームがよく似合います。フレームにインパクトのあるタイプを使用することで、バランスよくフェイスラインをカバーすることができます。

また、温かみのあるゴールドのメタルフレームを選ぶと、柔らかい雰囲気になれるのでビジネスシーンなどで使用すると良いでしょう。

【レディース】ボストンメガネが
似合う人の髪型やファッション

女性はファッションや髪型が多種多様なので、メガネと相性の良いスタイリングに迷うこともあるでしょう。ここからは、ボストンメガネに似合うおすすめのコーデや髪型をご紹介します。

ボストンメガネと相性の良い女性向けファッション

ボストンメガネに似合うコーディネートを知れば、おしゃれをランクアップさせることができます。

【ボストンメガネに似合うレディースファッション】

  • カジュアルスタイル
  • クラシックスタイル
  • ベーシックスタイル
カジュアルファッションとボストンメガネ

ボストンメガネは、シンプルカジュアルからきれいめカジュアルまで、幅広いカジュアルファッションに似合います。ベーシックカラーを選べば、柔らかい印象のボストンメガネと合わさって、センスの良い落ち着いた印象になるでしょう。また、スマートカジュアルと呼ばれるきれいめファッションにメタルフレームを合わせると、知的で上品さに磨きがかかります。

クラシックタイプの代表格であるボストンメガネは、クラシックスタイルにとても似合います。ブラウンやグレー系、クラシックチェックなどのスタイルは、べっ甲やブラウン系のフレームと相性が抜群です。

ベーシックスタイルとの相性も良く、シンプルなブラウスやカットソー、ワンピースにボストンメガネをかけることで、女性らしいおしゃれな雰囲気に仕上がります。またビジネスシーンでジャケットを着用する際は、細めのフレームやメタルフレームがおすすめです。洗練された知的な印象を与えることができます。

ボストンメガネと相性の良い女性向けヘアスタイル

ボストンメガネには、顔周りをすっきりさせながらもラフ感のある、ゆるめにまとめた髪型がよく似合います。少しおくれ毛を作ると、なお女性らしい柔らかな雰囲気を演出できます。

プライベートではお団子スタイル、ビジネスシーンでは一つ結びにするなど、着用シーンによってヘアスタイルを変えるのがおすすめです。またショートやボブなど髪の毛が短い方は、ワックスなどで束感や動きをつけることで、ゆるさを出すことができます。

【メンズ】ボストンメガネが
似合う人の髪型やファッション

男性のファッションや髪型は女性ほど多様ではありませんが、その分メガネが与える印象の効果は大きいといえるでしょう。ここでは、ボストンメガネに似合うおすすめの男性ファッションや髪型についてご紹介します。

ボストンメガネと相性の良い男性向けファッション

ボストンメガネをかけることで、よりおしゃれに演出できるコーディネートをお伝えします。

【ボストンメガネに似合うメンズファッション】

  • カジュアルスタイル
  • トラッドスタイル
  • ビジネススタイル
カジュアルファッションとボストンメガネ

男性ファッションの場合、カジュアルスタイルの幅が広く、きれいめやビジネス以外はほぼカジュアルに分類されます。その中でもシンプルでナチュラルなカジュアルスタイルにボストンメガネを合わせると、クラシックな印象が加わっておしゃれ度が格上げされます。

トラッドスタイルは、英国紳士のようなクラシカルな印象のスタイルのことです。かなりおしゃれ上級者のファッションになります。ボストンメガネと相性が良く、薄めのブラウンカラーのフレームを選ぶと、落ち着いた優しい雰囲気になります。

ビジネスシーンで着用するスーツにもボストンメガネが似合います。きちんと感のあるスタイルに太いフレームを合わせると、メリハリがついて全体が引き締まって見えます。また知的な印象になりたい場合は、メタルフレームや細いフレームがおすすめです。

ボストンメガネと相性の良い男性向けヘアースタイル

ボストンメガネには、軽さとエアリーなゆるふわパーマがよく合います。ボストンメガネの曲線と合わさって、やさしい印象が強調されます。

前髪を重めに作るのがポイントです。着用シーンによって前髪を分けたり、下ろしたりとアレンジを楽しめます。ビジネスシーンでは、前髪を分けるのがおすすめです。少し根本を立ち上がらせると、ふわっと感を保ちながら知的な仕事モードにイメージを変えられます。

まとめ

ボストンメガネはおしゃれでレトロな雰囲気をもちながらも、汎用性が高くオールマイティに使える人気のクラシックメガネです。

雑誌やメディアでおしゃれアイテムとして取り上げられているので、かけこなすのが難しいのではと感じている方も多いのではないでしょうか。ボストンメガネは似合う顔型も幅広く、多くの方が愛用しています。

デザインが豊富にあるので、まずは通販サイトや店舗をチェックしてみましょう。顔型診断や試着などができるサイトを活用して、自分の魅力を引き出してくれるボストンメガネをぜひ見つけてください。

また、「メガネの選び方を徹底解説!似合うフレーム選びのポイントを紹介!」では、顔型によって似合うメガネをご紹介していますので、そちらも参考にしてください。

執筆者プロフィール

弥づき 飛ろ(やづき ひろ)

服飾デザイナー/ファッションライター


ファッション系デザイン専門学校を卒業後、32年間服飾デザイナーとして活動。
20年間一部上場アパレルメーカーにおいて、服飾ブランドのイメージからシーズンテーマ、企画提案、デザイン業務まで幅広く対応してきた。
服のスタイリングや色の組み合わせ、小物の提案を得意とする。
美容マニアで、美容クリニックやエステ、脱毛、コスメなどの体験談を発信するうちに、美容好きが高じて、現在は、ファッションと美容専門ライターとして活動している。

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