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つらい目の疲れに悩まされている方は多いのではないでしょうか。スマホやパソコン作業が日常に欠かせないわたしたちにとって、目の疲れは現代病とも言えます。
目の疲れはツボやマッサージをはじめ、食事や生活習慣、パソコン作業環境を整えることで予防や解消が可能です。
この記事では疲れ目の原因から、簡単にできる予防法・解消法を紹介します。疲れ目に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目の疲れ(疲れ目)の対処法
目の疲れには様々な原因があり、対処法は原因によって異なります。代表的な原因として、次の3つが挙げられます。
- PCやスマホでの作業が多い場合
- 老眼の症状が出てきている場合
- ドライアイの症状がある場合
原因ごとにそれぞれの対処法をまとめました。
PCやスマホでの作業が多い場合
PCやスマホの作業が多いと、疲れ目は起きやすくなります。画面を長時間見続けるため、手元にピントが合ったまま目の筋肉がこり固まり、老眼に近い状態になることもあります。
この症状は実際の老眼とは異なり一時的な症状のため、休養や環境の改善を行えば症状は改善しますが、PCやスマホを頻繁に使っていて、目が疲れやすいと感じる人は注意が必要です。PCやスマホによる疲れ目を防ぐためには、長時間の作業を避けてこまめに休憩をとりましょう。また、文字サイズや明るさを調整して画面と適切な距離をとると目の負担を軽減できます。
根本的な改善をするための対処法としては、作業時間や環境の見直しを行うほか、目薬を使うのも効果があります。
老眼の症状が出てきている場合
老眼の症状があると、特に近くを見る時に目が疲れやすくなります。年齢とともに疲れ目が気になるようになったら、老眼が進んでいるサインかもしれません。
老眼とは、ピントを調節する力が衰えて手元などの近くが見えづらくなる症状です。自然には治らないため、老眼により目が疲れる場合は対策が必要になります。老眼の対処法には、メガネやコンタクトレンズの使用が一般的です。目の状態やライフスタイルに合わせて適切な矯正を行うことにより、目の疲れを感じにくくする効果を期待できます。
ドライアイの症状がある場合
目が疲れる背景として、ドライアイが原因になっている可能性もあります。ドライアイは涙が目を保護する機能が充分に働かないために目の表面が乾き、目の不快感や見えにくさを感じる病気です。疲れ目のほかに目が乾く、目がかすむ、目が痛いなどの症状があれば注意が必要です。
ドライアイは年齢やライフスタイル、生活環境のほか、コンタクトレンズの装用が原因になることもあります。
軽いドライアイであれば、目薬で改善が可能です。眼科では目薬を処方するほか、涙が溜まりやすくなるよう涙が排出される涙点という穴をふさぐ治療を行うこともあります。日常生活では画面を見る作業やコンタクトレンズの装用を減らして目の負担を避ける、エアコンや加湿器で部屋の湿度を調整するのもおすすめです。症状が気になる方は眼科で相談をしましょう。
疲れ目を防ぐ方法とは?軽減しない場合は早めの受診を
疲れ目を防ぐには、早めに目のケアを行うと良いでしょう。日常生活でも次のことに気をつけると、疲れ目の軽減につながります。
- 自分の目に合ったメガネやコンタクトレンズを使用する
- 目に負担のかかる作業をする場合、こまめに休憩をとる
- デジタル機器を使う際は、作業の時間と環境に工夫する
特に現代ではデジタル機器が普及しており、意識していなくても目を酷使してしまう傾向があります。疲れ目が進むと頭痛や肩こりの原因にもなるため、悪化する前に対策を行いましょう。また、疲れ目だけでなく目の痛みや目のかすみを感じたり、症状が続いたりしている場合は目の病気により目が疲れやすくなっている可能性もあります。少しでも気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診することが大切です。
目の疲れ(疲れ目)の解消法
ここまで様々な疲れ目対策について紹介してきましたが、そのほか効果的な解消法を3つ紹介します。疲れ目に悩んでいる方は、ぜひ併せて参考にしてください。
- ① 遠くの景色を見る
- ② まぶたを温める
- ③ 目薬を差す
解消法①遠くの景色を見る
スマホやパソコンなど近くを見続ける場合は1時間に1回休憩をはさみ、窓の外の景色など遠くをぼんやりと見つめるようにしましょう。オフィスなど景色を見るのが難しい場合は、5m以上先を見るだけでもかまいません。
「遠くの景色を見ることは目によい」とよく言われますが、近くを見たときに比べ遠くを見たときのほうが目はリラックスしている状態になります。
わたしたちがモノを見るとき、レンズを支えている毛様体筋という筋肉が緊張したり緩んだりすることでレンズの厚さを変え、ピントを合わせています。
毛様体筋は遠くをぼんやり見ているときには緩んでいますが、近くを見るときにはレンズを厚くしてピントを合わせる必要があるため、毛様体筋が常に緊張している状態です。そのため、スマホやパソコンなど長時間近くを見続けていると毛様体筋が凝り固まってしまい、疲れ目の原因となるのです。
解消法②目元を温める
疲れ目を解消するには、蒸しタオルなどで目元を温めることも効果的です。温めることで目の周りの血行が良くなり、筋肉の緊張をほぐすことができます。
蒸しタオルを作る時は、水に濡らしたタオルをよく絞り、600wの電子レンジで約40秒加熱してください。熱く感じる場合は少し冷まし、気持ち良いと感じる温度になってから目元に乗せて温めましょう。やけどには十分注意してください。
市販のホットアイマスクも携帯に便利で簡単に目元を温められるため、活用するとよいでしょう。
目の周りには自律神経の働きを切り替えるスイッチがあるため、温めることで副交感神経が優位になってリラックス効果も期待できます。
解消法③目薬を差す
ドライアイは疲れ目の原因となるため、疲れ目対策には目薬が効果的です。目の乾燥を感じたときに加え、パソコンやスマホ作業を長時間行う場合は休憩のタイミングなどに定期的に目薬を差しましょう。
通常、まばたきは1分間に20回ほど無意識に行われていますが、パソコンやスマホ作業に集中している時は、約4分の1から5分の1まで減少すると言われています。その結果、目が乾きやすくなりドライアイを招いてしまうのです。
また、目薬にはドライアイ対策に加えて、ビタミン類などが配合されている物を選ぶことで目に直接栄養素を取り込めるというメリットもあります。ドラッグストアにはたくさんの目薬が販売されているため、自分に合った目薬を選びましょう。
「目薬の正しい差し方」についてはまとめた記事があります。意外と知られていない点眼時の注意点や、うまく差すための裏技なども紹介しているため、本記事と併せてご覧ください。
目の疲れ(疲れ目)に
効くマッサージ
目の疲れを解消する方法の一つはマッサージです。簡単にできるマッサージやストレッチの方法を紹介します。
目のツボのマッサージ
目の周辺にはたくさんのツボが集中しているため、ツボ押しマッサージが効果的です。
目の周りは皮膚が薄くてとてもデリケートです。皮膚表面近くにたくさんの血管や神経が集まっているため力を入れすぎないように気をつけて、優しくマッサージしましょう。
代表的なツボは以下の通りです。
ツボを押す際は眼球を押さないように注意してください。
攅竹(さんちく)
眉頭の内側と目頭の内側の間にある、少しくぼんだ部分
太陽(たいよう)
眉尻と目尻の間、こめかみ下の少しくぼんだ部分
晴明(せいめい)
目頭の左右のくぼみ、鼻の付け根の横側部分
魚腰(ぎょよう)
眉毛の真ん中から少しだけ下におりたところにあるくぼみ
絲竹空(しちくくう))
眉尻(眉毛のいちばん外側)にある小さなくぼみ
ツボを左右同時に指の腹で押し、優しく圧迫します。攅竹、晴明、魚腰、絲竹空は人差し指か中指を使い5秒ずつ押します。「太陽」は中指と薬指を当て、軽く押しながら円を描くように10秒ほど指を動かします。ツボの位置は人によって異なるため、上の図を参考に指で押しながら探してください。
疲れ目に効果的なマッサージ方法については、「目の疲れに効くマッサージを解説!」でも詳しくまとめています。本記事と併せて参考にしてください。
目のストレッチ
ストレッチは目の周りの筋肉をほぐして血行を良くするため、疲れ目やリフレッシュに効果的です。目のストレッチについて、手順とやり方を紹介します。
まばたきストレッチ
まばたきやウインクをすると眼球やまぶたを支えている筋肉など、目の周りの筋肉をほぐすことができます。
- ウインクするように左右の目を交互に10~20回まばたきする
- 1よりも少し速いペースで10~20回、同様にまばたきする
- あまり力を入れず、ゆっくり10~20回交互にまばたきする
- 目にギュッと力を入れて、10~20回交互にまばたきする
- 両目をギュッと力を入れて閉じたあと、大きく開く動きを3回繰り返す
上下左右のストレッチ
目線を上下左右に動かすことで、眼球を支えている筋肉をほぐしていきましょう。
注意点として、顔は動かさずに目線だけ動かすことを意識してください。見つめる方向の順番は自分がやりやすいように変えてもかまいません。
右上、左下などの斜め方向は普段見る機会が少ないため、慣れないうちは目を動かしにくいことがあります。その場合は目の前に人差し指を出し、見つめる方向までゆっくりと動かして視線を誘導するとよいでしょう。
- まずは右上を3秒間見つめ、視線を戻したあとに左上を3秒間見つめる
- 次に右横を3秒間見つめ、視線を戻して左横を3秒間見つめる
- 右下を3秒間見つめ、視線を戻して左下を3秒間見つめる
- 最後に真上を3秒間見つめ、視線を戻して真下を3秒間見つめる
- 慣れてきたら、各方向を3秒から5秒に増やして行う
ストレッチ中に痛みや疲労を感じた場合は無理せず中断してください。
ぐるぐる回すストレッチ
- 右回りで大きく円を描くように1周、眼球をゆっくり回し動かす
- 同じ方向で2~3周繰り返す
- 今度は右回りで大きく2~3周、眼球をゆっくり回し動かす
速いスピードで動かすと目が回ってしまいます。ゆっくりと大きな円を描くように意識して行ってください。痛みや疲労、めまいなどを感じた場合はすぐに中断してください。
ストレッチを行ったあとは、目を閉じてゆっくり休ませましょう。温かいタオルで目元を温めるとより血行が良くなり、目も休ませることができるためおすすめです。
肩・首まわりのストレッチ
肩・首まわりの血行不良やコリは、疲れ目の原因となる場合があります。目だけではなく、ストレッチで肩・首まわりの筋肉もほぐしていきましょう。
パソコン作業の合間や休憩時間にも行いやすい、椅子に座ったままできるストレッチを紹介します。
肩のストレッチ①
肩から肩甲骨にかけて伸ばすストレッチです。伸びている部分を意識しながら行うと効果的です。
- 椅子に座り、後ろで両手を組む
- 鼻から息を吸い、吐きながら肩甲骨を寄せて胸を伸ばす(15~30秒間)
- 鼻から息を吸い、吐きながら組んだ両手を20cmほど引き上げる(15~30秒間)
- ゆっくりと腕を下ろして手を離し、全身の力を抜いて深呼吸する
肩のストレッチ②
- 椅子に座り、胸の高さで両手を組む
- 鼻から息を吸い、吐きながら背中を丸めて肩の後ろを伸ばす(15~30秒間)
- 鼻から息を吸い、吐きながら組んだ手のひらを返して気持ちいいと感じるところまで伸ばす(15~30秒間)
- ゆっくりと背中を伸ばし、全身の力を抜いて深呼吸する
首まわりのストレッチ
パソコン作業やデスクワークでは前かがみの姿勢になりやすいため、頭の重さを支える首まわりの筋肉が凝ってしまいます。こまめにストレッチを行い筋肉をほぐしましょう。
- 椅子に座り、両足を肩幅よりもやや広く開く
- 両手を組んで後頭部に置きます。腕の重さに任せて、首の後ろ側を伸ばします。背中は丸くならないよう伸ばして頭だけ下を向くようにします。(15~30秒間)
- 鼻から息を吸い、ゆっくり口から吐きながら上体を起こす
- 全身の力を抜き、リラックスした状態で深呼吸する
目の疲れ(疲れ目)の予防法
目の疲れを起こさないように予防することも大切です。ここでは食事とメガネの観点から、予防方法を紹介します。
予防法①食事
食事や栄養を意識することで、目の疲れを予防したり、疲労を回復したりすることが期待できます。しかし、以下の成分だけを摂取すればよいというものではありません。主食、副菜、主菜、乳製品、果物などバランスの良い食事を心がけましょう。
栄養素・成分
- ビタミンA→レバーや緑黄色野菜
- ビタミンE→卵、ナッツ類、魚介類など
- ビタミンB群→レバー、うなぎ、豚肉など
- アスタキサンチン→エビやカニなど
- アントシアニン→ブルーベリーやカシスなど
- ルテイン→緑黄色野菜など
目の疲れに効果がある栄養素に関しては、「眼精疲労に効果があるサプリとは?重要な栄養素や選び方をご紹介!」で詳しく解説しています。
予防法②メガネ
度数の合っていないメガネやコンタクトレンズを使用していると、疲れ目の原因となります。特に「過矯正」と呼ばれる度数が強すぎる状態は目に負担がかかり、目の疲れを招きやすいため注意が必要です。
メガネでの見え方に違和感があったり、目の疲れを感じたりする場合は、眼科や眼鏡店などの専門機関で度数が合っているかどうかチェックしてもらいましょう。
目の疲れを軽減させる
パソコンの使い方
パソコン作業は目の疲れの原因の一つですが、使い方を意識することで疲れ目を軽減させることができます。目が疲れないためのパソコンの使い方について、以下の3つのポイントを説明します。
- ① 距離
- ② 時間
- ③ 明るさ
ポイント①距離
顔からパソコンのモニターまでの距離は、約50~70cmが理想的です。デスクに座って手を伸ばした距離を目安にするとよいでしょう。椅子の背もたれで背中を支え、前かがみの姿勢にならないよう注意してください。
また、モニターを見上げるような首の角度はドライアイや疲れ目を引き起こします。モニターの位置が視線の正面かやや下向きになるよう、角度や高さを調整しましょう。
ポイント②時間
モニターまでの距離や姿勢を正しく保っていても、長時間同じ姿勢で作業を続けると疲れ目や肩こりを引き起こしやすくなります。
1時間に1回は10分程度の休憩をとりましょう。休憩中は目を閉じたり軽く体を動かしたりしてリラックスしてください。目のツボマッサージやストレッチを行うのも効果的です。
休憩をとるのが難しい場合は、コピーや資料を取りに行く・トイレに行くなど、短時間でもよいのでパソコンから完全に離れる時間を作りましょう。
ポイント③明るさ
モニターは明るすぎても暗すぎても疲れ目の原因となります。新聞の文字が無理なく読める程度を目安に、適度な明るさに調整しましょう。
また、モニターに外からの光や室内照明などの光が映りこむと、無意識のうちに疲労感や不快感が増加してしまいます。光が映り込まないようにパソコンを使う場所を工夫し、窓際の場合はカーテンなどで光を調節してください。
疲れ目対策には調節力をサポートする機能やブルーライトカット機能などがついたPCメガネもおすすめです。PCメガネの効果や選び方については「PCメガネの効果や選び方のポイント!疲れ目対策につながるメガネを紹介」で詳しくまとめているため、本記事と併せてご覧ください。
まとめ
今回は目の疲れを取る方法についてご紹介しました。
目の疲れはスマホやパソコン作業が生活の一部となっているわたしたちにとって、身近な症状であると言えるでしょう。疲れ目の予防や解消法には、ツボやマッサージ、食事、パソコン作業時の環境整備などさまざまなものがあります。
PCやスマホの使いすぎ、老眼、ドライアイが原因となっている場合もあるため、生活習慣の見直しや環境の改善も大切です。対策として、目薬やメガネが有効な場合もあります。
目の疲れに悩んでいる方は、本記事で紹介した予防法や解消法をぜひ参考にしてみてください。また、目の疲れには病気が隠れている場合もあるため、気になる場合には早めに眼科を受診しましょう。
メガネ、目の情報はみるラボ
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疲れ目の原因となるドライアイや、白内障、緑内障などの目の病気などについてまとめた記事もあります。本記事と併せてご覧ください。