目の悩み
最終更新日:2024.05.30

目を動かすと痛い原因とは?病気の可能性やケア・対処方法などを徹底解説!

この記事の監修者

原 修哉

原眼科クリニック 院長

目を動かすと痛い原因とは?病気の可能性やケア・対処方法などを徹底解説!

目次

目を動かした時の痛みが気になることはありませんか?目は非常に敏感なため、ちょっとしたゴミや異物、コンタクトレンズのトラブルなどが原因で痛みや違和感を生じることがあります。

また、目の病気が原因で、目を動かした時に痛みを感じる場合もあるでしょう。目の病気には、治療せずに放置すると気づかないうちに重症化し、視力に影響が出てしまうものもあります。

本記事では、目を動かした時の痛みの原因や、原因となる可能性のある病気、痛みがある場合のケア方法や対処方法などについて解説します。

目を動かすと痛い場合に
考えられる原因

目を動かした際の痛みには、いくつかの原因が考えられます。まずは、何が原因になっているかを確認しましょう。原因が分からない場合は目の病気も考えられるため、早めに眼科を受診することが大切です。

1 : 目についた傷

何らかの原因で目に傷が付くと、目を動かした時に痛みを感じることがあります。目の傷は、目の乾燥やゴミ・異物、コンタクトレンズのトラブルや不適切な使用などによって生じます。

特に、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデジタル機器の使用時間が長い人は目が乾燥しやすく、目が乾燥した状態でまばたきをすることで目の表面に傷がついてしまうことがあります。

目についた小さな傷は無症状の場合がほとんどですが、痛みが生じている場合は早めに眼科を受診し、医師の診察を受けましょう。

2 : ゴミ・砂などの異物

ゴミや砂などの異物が目の中に入り込むと、目を動かした時に痛みやゴロゴロ感を生じる場合があります。通常であれば、目に異物が入ったとしても、涙で流されたり目薬や洗眼薬などで目を洗い除去したりすることで痛みが改善します。

しかし、自分で異物を取り除くことができない場合は、目の表面が傷つく場合もあります。傷を防ぐためにもできるだけ早く眼科を受診し処置を受けましょう。

3 : コンタクトレンズのトラブル

コンタクトレンズの変形や破損イメージ

コンタクトレンズの変形や破損といったトラブル、レンズの長時間装用、不適切なケアなどが原因で、目を動かした時に痛みを感じる場合があります。コンタクトレンズを外すことで目の痛みが軽減する場合がほとんどですが、外しても痛みが続く時や頻繁に痛みが出る場合は、眼科を受診して詳しい検査を受けましょう。

目を動かすと痛い場合に
考えられる目の病気はある?

目についた傷や異物、コンタクトレンズに関連するトラブル以外に、様々な目の病気が原因で目を動かした時に痛みが現れることがあります。ここでは以下で原因になり得る病気をご紹介します。

1 : 角膜異物・結膜異物

角膜異物や結膜異物は、目の表面にある「角膜」や「結膜」にゴミなどの異物が付着した状態です。

角膜や結膜は非常に痛みに敏感なため、小さなホコリが入っただけでも目を動かした時に痛みを生じることがあります。

異物は涙で自然に洗い流される場合もありますが、まぶたの裏側に入り込んでいたり深く刺さっていたりする場合は、眼科での処置が必要となるケースもあります。異物が長時間付着した状態が続くと、目の表面に傷がついて感染症を引き起こす恐れもあるため、違和感が続く場合は早めに受診しましょう。

2 : 麦粒腫(ものもらい)・霰粒腫

麦粒腫(ものもらい)・霰粒腫のイメージ

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)は「ものもらい」とも呼ばれ、まぶたの中にある分泌腺に細菌が感染して化膿し、炎症を起こして腫れる病気です。

腫れた部分に痛みが出る場合が多く、目を動かした時に痛むこともあります。治療するには、眼科で針を使った処置や抗生剤の目薬の処方を受ける必要があります。

また、霰粒腫(さんりゅうしゅ)は、マイボーム腺と呼ばれる分泌腺が途中でつまり、中に分泌物が溜まってしまう病気です。

麦粒腫とは異なり細菌感染ではないため痛みを感じにくいのが特徴ですが、人によっては目の違和感や目を動かした時の痛みが出ることもあります。治療するには、眼科でメスを使った切開やステロイドの眼軟膏などの処方を受ける必要があります。

3 : 視神経炎

視神経炎は、⽬に⼊ってきた光の信号を脳に伝える「視神経」が炎症を起こす病気です。視⼒の低下や視野の欠損、かすみ目などの症状に加え、目を動かした時に目や目の奥が痛むことがあります。

⾃然治癒する場合もありますが、治療が遅れると視力低下などの後遺症が残ることがあります。症状に⼼当たりがある場合は、早めに眼科を受診しましょう。

4 : さかさまつ毛(眼瞼内反・睫毛乱生)

眼瞼内反・睫毛乱生イメージ

まつ毛は通常、まぶたから眼球とは反対側に向かってカールし、眼球にぶつからないように生えています。何らかの原因でまつ毛が本来とは逆に向かってカールし、眼球の方へ向かってしまった状態を「さかさまつ毛」といい、医学的には「眼瞼内反(がんけんないはん)」や「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」とも呼ばれます。

さかさまつ毛の状態では、まつ毛が眼球にぶつかり、目に違和感や痛みを感じる場合があります。重症化すると、角膜の炎症や潰瘍を起こす場合もあるため注意が必要です。

さかさまつ毛を自分で抜こうとすると、角膜を傷つけたり感染症などを引き起こしたりする恐れがあります。気になる場合は、眼科を受診し医師の診察を受けましょう。

5 : 結膜結石

結膜結石は、目の老廃物がまぶたの裏側で固まったもので、小さく白い石のような見た目をしています。小さい場合は無症状のこともありますが、粘膜を破って露出すると、目の違和感や目を動かした時の痛みを引き起こすことがあります。

結膜結石は、明確な原因が不明で体質的にできやすい人もいます。発症した場合、自分でとることは難しく、眼科を受診し麻酔をかけた上でピンセットや針を使って除去してもらう必要があります。

6 : 角膜びらん

角膜潰瘍イメージ

角膜びらんは、目の表面にある「角膜」のうち、「上皮」と呼ばれる表面の部分が剥がれた状態のことです。

角膜びらんを発症すると、目の充血やまぶしさ、涙が止まらないなどの症状に加え、目に違和感や痛みが現れることがあります。

角膜びらんを治療せずに放置すると、角膜の上皮だけでなく「実質」と呼ばれる深い部分にまで異常が生じ「角膜潰瘍」と呼ばれる別の病気へ進行する恐れもあります。気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し正しい診断を受けましょう。

7 : 眼窩蜂窩織炎

眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)は、眼球が入っている骨でできた空間の「眼窩(がんか)」にある脂肪組織などに強い炎症が起き、眼球の奥や周りが化膿した状態のことをいいます。

急に目が赤くなり、まぶたの腫れや赤み、目を動かしたときに痛みが現れます。重症化すると眼球の中にも炎症が広がり、視力の低下や発熱、頭痛、吐き気などの症状がみられます。治療せずに放置して重症化すると視力に影響を残すこともあり、更に進行すると命を脅かす危険性もあります。

眼窩蜂窩織炎の原因は、黄色ブドウ球菌などの細菌感染です。目の感染症や副鼻腔炎、歯の周囲の感染症などがきっかけで発症することが多いとされています。

治療には、抗菌薬の点滴とともに、原因となっている病気の治療を並行して行うことが重要です。疑われる症状がある場合は、早めに眼科を受診し医師の診察を受けましょう。

8 : 眼精疲労

眼精疲労による肩こりのイメージ

眼精疲労は、目を酷使することで目の疲れやだるさ、目を動かした時の痛みなどの症状が出る病気です。症状が進行すると、目だけでなく肩こりや頭痛、めまいといった全身の症状が出る場合もあります。⼼当たりがある場合は、疲れだからと甘く考えずに早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

9 : ドライアイ

ドライアイによる目の痛みのイメージ

ドライアイは、涙の分泌量や涙の質が低下して目が乾燥し、目の表面が傷つきやすくなる病気です。

ドライアイを発症すると、目の不快感や目を動かした時の痛みなどの症状が現れます。症状が強く日常生活に支障をきたすような場合や、市販の点眼薬を使用しても症状がなかなか改善されない場合は、眼科を受診し検査を受けましょう。

10 : ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、目に存在する「虹彩」「毛様体」「脈絡膜」のいずれかに炎症が起こっている状態です。

ぶどう膜炎が原因で、黒目の周囲から太くうねるように伸びる特徴的な充血(毛様充血)や目を動かした時の痛みなどの症状が現れることがあります。

重症化すると失明してしまうこともあるため、早期治療が重要です。

11 : 緑内障発作

緑内障発作は、目の中で栄養を運んで老廃物を排泄する役割を持つ「房水」の排出が滞り、眼圧が急激に上昇することで起こります。頭痛や目を動かした時の痛み、吐き気、目の充血などの症状が急激に起こり、放置すると失明してしまうこともあります。該当する症状がみられる場合は、直ちに受診し適切な治療を受けてください。

12 : 群発頭痛

目の症状が出る頭痛として、群発頭痛が知られています。目の奥が強く痛む「顔面痛」と、涙や鼻水といった「自律神経症状」が同時に起こるのが群発頭痛の特徴です。顔面痛は、目を動かした時の痛みとして感じる場合もあります。

これらの気になる症状がある場合は、眼科ではなく脳神経内科や脳神経外科を受診するのがおすすめです。

13 : 脳血管障害

脳梗塞などの脳血管障害の症状の一つとして、目を動かした時の痛みが起こる場合があります。目を動かした時の痛みに加え、手や足の麻痺やろれつが回らないなどの症状がみられる場合には、脳血管障害の可能性があります。直ちに脳神経内科や脳神経外科の受診が必要です。

目を動かすと痛い時の
対処法・ケア方法

続いては、目を動かした時に痛みがある場合の対処法やケア方法を「目の表面が痛い場合」と「目の奥が痛い場合」の2つに分けてご紹介します。

軽い症状であれば自分で対処できる場合もあるため、ぜひ試してみてください。

目の表面が痛い場合

目薬をさす女性

目の表面の痛みに加えて乾燥や異物感といった症状がある場合は、ドライアイを発症している可能性があります。市販の目薬をこまめに使ったり、意識的にまばたきをしたりして目の乾燥を防ぎましょう。

パソコンやスマートフォンなどデジタル機器の長時間使用も、ドライアイの原因となります。目の乾燥が気になる時はデジタル機器の使用は控えめにし、使用する場合もこまめに休憩し、目を休めましょう。

目にゴミや砂などの異物が入った時も、目を動かした時に目の表面に痛みを感じる場合があります。市販の目薬や洗眼薬などを使用して目をきれいに洗い、異物を取り除きましょう。

目の奥が痛い場合

ホットタオルで目をあたためる女性

目を動かした時に目の奥が痛む場合は、眼精疲労を起こしているかもしれません。十分な休憩や睡眠をとり、目を休めましょう。目の周りの筋肉をほぐすために、ホットタオルなどで目を温めるのも効果的です。

パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器を使用する際は、意識的に休憩を取り入れ、自分に合った高さの椅子や机で作業しましょう。

また、度数の合わないメガネやコンタクトレンズは眼精疲労の原因となります。使用しているメガネやコンタクトレンズの度数が合っているかどうか、定期的に検査を受けて確認しましょう。

対処法・ケア方法でも痛みが取れない場合は受診を

目の痛みの原因となる病気には様々な種類があります。これらの病気の中には、治療せずに放置すると気づかないうちに重症化し、視力に影響が出てしまうようなものも存在します。

自分でできる対処法やケア方法を試しても痛みが取れない時や、気になる症状が続く時に「放っておけばすぐ治るだろう」と自己判断で放置してしまうのは危険です。早めに眼科を受診し検査を受け、原因を特定した上で適切な治療を受けることが大切です。

日常生活でできる予防法はある?

しっかりと手洗いしている図

目に入ったゴミや異物、また目の病気などが原因で目に傷ができると、傷の部分に微生物が繁殖し、目に炎症が起こることがあります。

微生物はほとんどの場合、手や指から目に入ってきます。目を動かした時の痛みが気になる時は、何らかの原因で目に傷がついているかもしれません。傷の悪化を防ぐためにも、微生物が目に入らないように石けんやハンドソープを使ってこまめに手を洗い、清潔を保つことが重要です。

また、目に傷がある時にコンタクトレンズを装用すると、傷の治りが遅くなったり、傷が悪化したりすることがあります。目に傷がある時は、完全に治るまではコンタクトレンズの装用を控えましょう。

まとめ

目は非常に敏感なため、ちょっとしたゴミや異物、コンタクトレンズのトラブルなどが原因で、動かした時の痛みや違和感を生じることがあります。

また、ゴミや異物、コンタクトレンズのトラブル以外にも、様々な目の病気が原因で目を動かした時に痛みが出ることもあります。目の病気には、治療せずに放置すると気づかないうちに重症化し、視力に影響が出てしまうものもあります。

本記事でご紹介した自分でできる対処法やケア方法を試しても痛みが取れない時や、気になる症状が続く時は、早めに眼科を受診し、目の健康を守りましょう。

監修者プロフィール

原 修哉

原眼科クリニック 院長

HP:https://www.haraganka.jp/

名古屋大学医学部卒業後、名古屋市の中京病院へ入局し13年勤務。その期間中に、ハイデルベルク大学(ドイツ)へ留学。
大雄会第一病院 診療部長として7年の勤務を通じて、地域の重症例、難疾患、専門性の高い疾患などの医療に携わり、白内障手術、緑内障手術、角膜移植、屈折矯正手術、結膜手術など10,000件以上執刀。
現在は、原眼科クリニックを開業し、地域住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献している。

【所属学会】
日本眼科学会 専門医 / 日本眼科手術学会 / 日本緑内障学会 / 日本角膜学会

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