

目次
「最近、目が見づらくなった気がする…」視力の低下を感じると、不安な気持ちになりますよね。視力低下には色々な原因が考えられます。なかには目の病気が隠れていることも。
この記事では、視力低下の原因と対策について解説します。見づらくなって不安を感じている方は、自分に当てはまる症状や対策があるかもしれません。ぜひチェックしてみてください。
視力低下の原因
視力低下は、色々な原因によって起こる症状です。どのような原因があるのか、詳しく見ていきましょう。
メガネやコンタクトが合っていない

メガネやコンタクトレンズの度数が合っていない場合、視力低下が起こります。度数が合わないものを使用していると、視力低下だけでなく疲れ目や頭痛など眼精疲労の原因となることもあります。
また、コンタクトレンズのケアが不適切な場合も、目の表面が傷付くことによって視力低下の原因となることがあるので注意が必要です。
普段は裸眼の状態で視力低下を感じている場合、目の度数や視力によってはメガネやコンタクトレンズが必要になるかもしれません。
目の疲れやドライアイ
パソコンやスマホなど近くのモノを長時間見続けていると、目の疲れからピント合わせに影響が出てしまい視力低下が起こることがあります。
また、疲れ目によるドライアイが視力低下の原因となることも。ドライアイは視力低下とは関係がなさそうですが、涙が少なく乾いた状態だと目の表面の状態が悪くなってしまうため、見づらくなるのです。
加齢による老眼

老眼とは、目のピント合わせの筋肉が弱くなることによって起こる加齢現象の一つです。手元が見づらくなる、遠くと近くのピントを合わせるのに時間がかかるなどの症状があります。
目の度数や目を酷使するなどの環境によっては30~40代から手元の見づらさを感じる場合もあります。
病気
視力低下には、目の病気が隠れていることもあります。
白内障はレンズの役割を果たす「水晶体」が白く濁ることによって、目のかすみやまぶしさなどの症状が出ます。加齢のほかに、外傷やアトピーが原因で起こることも。
糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症の一つです。目にとって大事なフィルムの役割を果たす「網膜」にある血管からの出血などにより視力低下を引き起こします。失明する恐れもあります。
緑内障は、視野が徐々に欠けていく病気です。一度欠けてしまった視野は回復しないため、視界に見づらさや違和感を感じたら早めに病院を受診しましょう。
その他、視力低下に繋がる病気もあるため、気になる事があれば眼科を受診しましょう。
視力低下の検査

視力低下を自覚して病院を受診した場合、どのような検査を行うのでしょうか?
視力低下の検査について解説していきます。
視力検査
まず一番大事なのは視力検査です。視力検査では裸眼でどれくらい見えているのかという「裸眼視力」と、近視や遠視、乱視などといった目の「度数」を矯正した「矯正視力」を測ります。
一般的な視力検査は遠くを見たときの視力を測りますが、老眼の有無や程度を調べたり、老眼鏡を作る場合には近くを見たときの視力を測ることもあります。
眼底検査
目の奥にある網膜の状態を調べる検査です。網膜の出血などの異常を観察することができ、糖尿病網膜症に対しても重要な検査です。
目の病気などが疑われてより詳しく目の奥を検査したい場合、黒目(瞳孔)を開く散瞳薬を点眼して行うこともあります。この検査を行うと、4〜5時間ピントが合わなくなりますので、注意が必要です。
眼圧検査
目の硬さである眼圧を測定します。目の表面に直接プシュッと風を当てて測定するため、苦手な方も多いのではないでしょうか。緑内障では、症状の一つとして眼圧の上昇が起こることがあります。
視野検査
見えている範囲である視野の広さなどを詳しく調べる検査です。
緑内障など目の病気があると、視野が欠ける、見えない部分があるなど視野に影響が出てきます。
視力低下対策
視力低下の対策について、日常でできるものを中心にご紹介します。ぜひ実践してみてください。
作業環境を整える

長時間パソコンやスマホを使う場合、その環境を整えることで目への負担を軽減することができます。まず、暗いところでの手元の作業は避けましょう。ピントを合わせにくい環境のため、目が疲れやすくなるからです。
パソコンを長時間使う場合は姿勢を正したり、モニターの位置も意識しましょう。モニターを見上げる角度になっていると目が乾きやすく首も疲れるため、見下ろす角度に合わせるのがおすすめです。
また、定期的に休憩を取ることも大切です。休憩時には軽くストレッチなどをしたり、目が乾かないように目薬を使ったりするのも効果的です。
電子機器のブルーライトカット機能を活用したり、ブルーライトカットメガネを使用するのも良いでしょう。
生活習慣や体の健康を意識する

視力低下の対策として、目や体に負担がないよう生活習慣を見直したり、体全体の健康を意識することも大切です。特に睡眠不足は視力低下や疲れ目の原因となるので、睡眠時間はしっかりと確保しましょう。ストレスや緊張状態が続くと、ドライアイや眼精疲労の原因となることも。適度な運動や気分転換などを行い、心も体も凝り固まらないように心がけてください。
メガネの定期的なチェックも大切

メガネやコンタクトレンズは、定期的に眼科や眼鏡店で度数をチェックしましょう。自分の目に合ったものを使うことで、視力低下や目の疲れを防いで快適に過ごすことができます。
見づらさの感じ方は個人差があるため、矯正が必要な視力に明確な決まりはありません。視力低下で不便を感じる、生活に支障が出る場合は視力にかかわらずメガネやコンタクトレンズを作ることをおすすめします。矯正のひとつの目安としては、車の運転には両目で0.7以上の視力が必要です。運転をする方はこの条件を満たすようにしましょう。
気になることがあるなら病院へ
視力低下のなかには、目の異常や病気が隠れていることもあります。
少しでも「おかしいな」と思う症状があったら、自己判断で放置せずに病院を受診しましょう。
特に「数日で急激に起こった視力低下」「視力低下とともに頭痛や吐き気がある」「視界に膜がかかったように見える」などの症状は、早期治療が必要な病気の可能性があるため要注意です。
また、メガネを作る際や度数チェックの際に、眼鏡店から視力低下を指摘されることもあるでしょう。その場合も目に異常がないかどうか、一度病院を受診することをおすすめします。
視力低下は放置せずに
早めの対応を
視力低下を予防するためには、目に合ったメガネを使用する、デスクワークの際はこまめに休憩をとるなど、目を労わることが対策として重要です。
視力低下は放置すると疲れ目から眼精疲労を起こしたり、目の病気が隠れていたりすることも。自己判断で放置せず、早めに眼鏡店や病院で検査しましょう。
参考文献
出典:NHK健康チャンネル ドライアイ 涙と症状の関係、治療を解説
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1063.html出典:NHK健康チャンネル 眼精疲労とは?具体的な症状とそれぞれの対策、原因となる行動について
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_244.html